妹…13 (短編ハードボイルド)
外のざわつきに気付いた由美がドアを開けて外に顔を出すと、男達の視線が一斉に遠藤医院の入り口に向いた。
『あの女を捕まえろ!』
吉田の声と同時に兼子も叫んだ。
『ドアを閉めろ!』
兼子の声に、由美は慌ててドアを閉めて鍵をかけた。
その音で目が覚めた亮介。
長椅子で寝転んでいた体を起こしたのだが、須藤へ大量の輸血をした亮介は、急に起き上がった事で激しい目眩が襲うのだった。
そして、神栄商事の吉田の声と新田興業の兼子の声が合図のように、男達が一斉に動き出した。
吉田が遠藤医院の入り口から顔を出した由美に気を取られた時、兼子は自分の腹に当てられていた吉田の銃を手で払い除けた。
その拍子に、銃の引き金に掛けていた吉田の指に力が入り、吉田が握っていた銃は「パン」と乾いた音を出した。
一瞬だけ銃口が火を吹き、兼子の上着の脇腹辺りに穴を開けた。
そして流れ弾は、兼子に襲い掛かろうとしていたギャングの一人の左足の太股を撃ち抜いたのだった。
兼子は更なるギャングの一人に後ろから羽交い締めにされたが、体重を後ろに掛けて自分を羽交い締めにしていた男を、後ろ向きのまま力任せに背中で押して倒した。
兼子を羽交い締めにしていた男は、足を縺れさせアスファルトに後頭部を激しく打ち付け気を失った。
男と一緒に仰向けに倒れた兼子を目掛けて、ギャングの木刀が二本襲いかかってきた。
兼子は、自分に襲いかかる木刀の一本をバットで払い除けたが、もう一本は兼子の腹に振り下ろされた。
一瞬、息が出来なくなった兼子だが、寝転がったままバットを振り回して襲いかかってくる者の脛を狙って叩きまくった。
数人の相手が足を押さえて転げ回ったところで兼子は立ち上がり、木刀で腹を叩かれ乱れた息を落ち着かせた。
兼子は遠藤医院の入り口をチラッと見ると、ドアは壊され大きく開いていた。
その開け放たれたドアから一人の男が転がり出てきた。
その後に亮介がドアにもたれ掛かるように出てきた。
兼子は良介に駆け寄ろうとしたが、ギャングの3人に行く手を阻まれた。
『邪魔なんだよてめぇら!』
兼子はそう言って怯むことなくバットを力強く下から斜め上に振り上げた。
付き出された二本の木刀を弾き飛ばしたが、三本目の木刀が兼子のわき腹を横殴りした。
腹の中を抉られるように感じて、兼子は込み上げてくる物を堪えた。
わき腹に食い込んだ木刀を、兼子は片手で掴んだまま男に体当たりをして突き飛ばした。
兼子が外で暴れているとき、亮介は立ち眩みを感じながらも、男に掴みかかっていたが、数人の男に身体を押さえ付けられて、そのままワゴン車に乗せられてしまった。
そのすぐ後に、数人の男が琴音と由美を担ぎながら院内から出てきて別のワゴン車に放り込まれた。
その後に出てきた吉田は、亮介が持っていた神栄商事の神崎のバッグを片手に持って出てきて、亮介が乗せられた車に乗り込んだ。
『おい!行くぞ!みんな車に乗れ!倒れてる奴も置いていくな!』
兼子に襲い掛かっていた男達は、吉田の声に倒れている者を起こし車に乗せようとした。
だが、兼子がそうはさせまいと反撃に出たところで、漸く新田興業の組員が車で到着した。
人通りも無く、殆ど車も通らない住宅街から少し離れた場所にある遠藤医院の前の道路で、後方から複数の車のヘッドライトが近付いてくるのを見た吉田は、運転手に車を出すよう言った。
先頭に止まっていた拉致された亮介が乗っている吉田のワゴン車が急発進したところで、琴音と由美を乗せている2台目のワゴン車も後について急発進した。
3台目と4台目のワゴン車も、兼子にバットで殴られながらも、なんとか車に乗り込んで残りの2台のワゴン車も急発進して吉田達に追い付くためにフル加速をしたのだった。
『兄貴ー!遅くなりました!今出ていった車は?』
『おぉ、秀樹!お前らですぐにあの車追ってくれ!絶対見失うな!女二人と男一人拐われた!追っかけて連絡くれ』
兼子はそう言って車を叩いた。
『分かりました!』
兼子に返事をして、運転手である中谷秀樹は新田興業の組員5人が乗ったワゴン車をフル加速させて、遠くに見えるテールランプを追いかけていった。
もう1台のワゴン車が兼子の横に止まり、残りの組員5人が降りてきて兼子に頭を下げた。
『兄貴…遅くなってすみません。大丈夫ですか?酷くやられたみたいですね…』
舎弟の一人が兼子に声をかけた。
『神栄商事の吉田の野郎、駅前のギャング10人くらい連れて来やがった。数人はぼこぼこにしてやったけどちょっと数が多かった…。鈴の音のママと、店の女の子拐われちまった。もう一人男も拐われたんだが店の女の子の兄貴なんだ。今まで須藤の兄貴と一緒にいた佐久間って男だ』
そう言いながら、兼子は病院内へ入り須藤のいる治療室に入った。
組員5人も後に続いて入っていった。
須藤は麻酔から目を覚ましていた。
『兄貴…具合はどうだ?』
『博之…』
『…はい』
『なんか騒がしかったようだけど何かあったのか?』
須藤は、そう言って兼子の顔を見た。
『…』
『博之…正直に言え…何があった?』
兼子は琴音の事を言うべきかどうか迷った。
竜神会に居たときの、須藤の恋人だった加藤裕子の時と状況が似ているからだった。
琴音は須藤の大切な人になっていることを知っている兼子は、琴音が吉田に拉致されたと知ったら、身体が痛かろうが助けに行くだろうと思っていたのだ。
『ちょっと…いざこざがありまして…』
『佐久間は…亮介は無事なのか?』
麻酔から覚めて朦朧としていたが男達の罵声に混ざって良介の声も聞こえていたので、須藤にもそれが喧嘩だと分かっていた。
『喧嘩だったんだろ?吉田か?奴が来たのか?』
『はい、神栄商事の吉田が来ました』
『亮介はどうした…若い男が居ただろ?』
『吉田に拐われました。今、うちの連中が追っています』
『嘘だろ?あいつはそんな簡単に拐われるような奴じゃねぇぞ?吉田一人じゃなかったのか?』
『えぇ、⭕⭕駅前のギャングの連中が20人ほどいました』
須藤には亮介が簡単に拐われたことに納得いかなかった。
『あいつは喧嘩は滅法強いはずだ。喧嘩のセンスもずば抜けていて…簡単に拐われるようなやつじゃねぇ。怪我でもしてたのか…』
神栄商事を襲撃したときの、良介の喧嘩の強さとセンスに一目置いていた須藤には亮介が拐われたと言うことに納得いかなかった。
『須藤さん、その男はあんたに大量の輸血をしてフラフラだったんだよ。兼子も一人で奴等を追い払おうと頑張ってたんだが人数が多すぎた。兼子を責めるなよ?』
須藤の空になりそうな点滴を取り換えながら、遠藤医師が口を挟んだ。
『輸血?』
須藤は問い掛けるような顔で遠藤を見た。
『そうだ。あんたは大量に出血していて、その佐久間って男があんたと同じ血液型だって言うから、すぐに輸血を始めたんだよ。
でも佐久間一人では足りないくらいにあんたは出血していた。
そこで兼子があんたと同じ血液型の組員を呼んでくれたんだ。
同じ血液型の連中が来るまで佐久間という若い男から通常以上の血液をあんたに輸血した。その男が居なかったら…須藤さん、あんた死んでたよ…』
須藤は遠藤の話で亮介が拐われたことに納得した。
『そうだったのか…。俺の中に良介の地が流れてるのか…。それで…お前達は何してたんだ?たかだか20人そこらの連中相手に手こずるようなお前らじゃねぇだろ?』
須藤は、そう言って兼子以外の5人を見た。
その須藤の目には、5人を問い詰めるような鋭さがあった。
『兄貴…こいつらも急いで来てくれたんだ。こいつらが来たときには吉田は逃げちまったんだ。こいつらを責めないでくれよ…』
兼子は兄貴分の須藤に懇願するように言った。
ヤクザ稼業から足を洗った須藤を今でも慕う兼子と同じく、竜神会の時からの舎弟5人は申し訳なさそうに須藤に頭を下げた。
『そうか…、悪かった。俺はもうヤクザ稼業から足洗ってるのにな…偉そうなこと言ってすまん…』
須藤は素直に5人に謝った。
『いえ、俺達には今でも兄貴の舎弟だと思っていますんで…俺達にとって兄貴は何時までも兄貴ですから…そんな頭下げないでください』
5人の中の一人が、そう言って頭を下げると他の5人も揃って頭を下げた。須藤は5人を見て口許だけで笑い視線を天井へ向けた。
ほんの数秒の沈黙の後、須藤が口を開いた。
『なぁ博之…』
『はい』
『佐久間良介を助けてやってくれねぇか?』
『勿論そのつもりだよ、兄貴。うちの連中が吉田を追いかけてるから後で連絡が来ると思う。心配しないでくれ。必ず助け出すよ』
『頼む…』
『わかった。先生、色々迷惑をかけてすいません。兄貴のことよろしくお願いします』
兼子は遠藤医師に深々と頭を下げると、残りの5人も頭を下げた。
『わかってる。あっ、兼子。お前達で壊れた入り口を簡単でいいから直しておいてくれるか?』
『お安いご用です。修理代は吉田から頂いてきますんで』
『あぁ、新しい病院建てられるくらい貰ってきてくれ』
『あはは、奴等そんなに金持ってるか分かりませんけどね。じゃぁ入り口掃除してきます』
兼子はそう言って5人を連れて治療室を出ていった。
その頃…
神栄商事の吉田達の後を追っている中谷秀樹は、吉田達の車に付かず離れず追っていた。
『奴等何処まで行くんだ?隣街に入ったな。誰か兼子の兄貴に途中報告で電話してくれるか?海に向かってるって言ってくれ』
中谷秀樹は4人の誰にともなく言った。
『そうだな。俺が電話するよ』
後部座席にいる一人が兼子に電話をした。
そして検問をうまく抜けながら海の方に向かっていると兼子に告げた。
『分かった。そのまま追ってくれ』
兼子はそう言って電話を切った。
『佐藤、向井。俺と一緒に来てくれ。後の3人は須藤の兄貴に着いててくれ。俺達は先に行った中谷達を追いかける』
それぞれが返事をして佐藤が運転席に座り向井は助手席、兼子は後部座席に座った。
中谷達はワゴン車の後を着けていたが、助手席の篠原があることに気がついた。
4台いるはずのワゴン車が2台しかいないことに気がついた。
『秀、前のワゴン車2台しかいないぞ』
『おいおい嘘だろ』
『拐われた男と女ってどの車に乗ってたんだ?』
『知らねぇよ!そこまで聞いてねぇ!兼子の兄貴に聞いてみてくれ』
篠原は兼子に電話をかけて事情を話した。
『分かった。お前達でギャング連中相手にできるか?』
『あのガキどもなら俺達5人いれば大丈夫ですよ』
『そうか。ならその2台の前に割り込んで止めちまえ。そいつらから佐久間と鈴の音のママと由美という女の子がどこ行ったか聞きだしてくれ』
『分かりました』
篠原は電話を切って中谷に兼子の指示を伝えた。
『よっしゃ、やるか。みんな前の車止めて奴等引きずり出して前を走ってた2台がどこ行ったか聞き出すぞ。あの2台には悪ガキどもが10人くらい乗ってるそうだ。ちょっと虐めてやろうぜ』
5人が気合いを入れたところで、中谷はアクセルをベタ踏みにして加速した。
トヨタアルファードは加速して、追いかけていた2台の前に出た。
『みんな捕まってろよ!急ブレーキかけるぞ』
中谷の言葉に4人は掴める所に手をかけた。
中谷は急ブレーキをかけて2台の前方を塞いだ。
中谷達5人は金属バットを手に持ち、車を降りて後ろの2台に駆け寄った。
前の車に中谷と篠原の2人。
後ろの車に3人が着いて乗っていた連中に降りるように言った。
『なんだよお前ら、俺達に喧嘩…あっ!』
『よう、悪ガキども。俺達が誰だか分かったようだな?』
『ヤクザが何の用だよ』
『降りろよ』
中谷が静かに言った。
『やなこった』
『無理矢理降ろされたいか?』
『降ろせるもんなら降ろしてみろよ』
中谷は運転手の髪を掴み力一杯外に引っ張った。
『降りるか?』
その時、後ろの車の方で乱闘が始まった。
『前にいた2台はどこ行ったか知ってるよな?』
中谷は到って静かに言った。
『知らねぇよ』
中谷は更に強く運転手の髪を引っ張って上下左右に揺らした。
『前にいた2台に大事な人が乗ってたんだけどよ…どこ行った?』
後ろの車の方は既に静かになっていた。
中谷は運転手の髪を思いきり引っ張った。
ごっそりと髪が抜けた。
『スキンヘッドにしてやろうか?それとも降りてくるか?』
運転手は頭を押さえながらドアを開けて降りてきた。
『始めっから素直に降りてりゃ禿げなかったのによ。こいつらの携帯没収。うちに銃を向けるような奴等だからな、神栄商事と一緒に潰してやらねぇとな』
後ろの車にいる組員はギャング連中の携帯とスマホを残らず回収した。
前の車に乗っている者達も素直に携帯とスマホを出した。
『お前とお前、一緒に来い。吉田のところに案内しろ。後ろの車も運転手と助手席の奴だけ連れてくぞ。他の奴は必要寝ぇから置いてくぞ』
中谷はギャング4人を自分達の車に乗せて走り出した。
そして走りながら車の中で吉田からの報酬で遠藤医院を襲ったこと、自分達は囮だったこと、報酬受け取りは⭕⭕市にある神栄商事の創庫だと分かった。
篠原はその事を兼子に伝えた。
その場所は、遠藤医院に戻るような形となり中谷達がいる⭕⭕市とは遠藤医院を挟んで全く逆方向だった。
その頃、須藤は琴音に電話をかけていた。
須藤の耳に聞こえてきたのは、琴音の怒ったような声と男の声だった。
琴音はバッグの中でマナーモードになっていた携帯が微かに震えているのが分かった。
後部座席に乗せられていた琴音と由美は、両手を前にして結束バンドで縛られていて、二列目と三列目に座らせられ男が一人ずつ着いていた。
横にいる男の目を盗み琴音はバッグに手を入れて着信ボタンだけを押して通話状態にした。
須藤という文字がディスプレイに表示されていた。
『勝手に動くんじゃねえよ!大人しくしてろ』
『ハンカチ取るくらいいいでしょ!大体アタシ達をどこに連れてくのよ!』
『黙ってろって言ってんだろ!ひっぱたくぞ!』
『ここ何処なのよ!こんな⭕⭕のホテル街に連れてきて何するつもり?絶対身体は許さないからね!』
琴音は須藤に聞こえるように大きな声で話した。
『安心しろ、あんたより後ろの姉ちゃんしか興味無いからよ。後2~3分で着くから黙ってろ!ギャーギャーうるせぇな』
男は琴音の頭を叩いた。
『痛い!何すんのよ!女に手を出すなんて最低な男だね』
『ママに何すんのよ!』
由美も怒りを露にした。
そんな琴音と男、そして由美の声を聞いていた須藤に怒りが込み上げてきた。
『⭕⭕ホテル街か…吉田の糞野郎…』
須藤は行ったことはなかったが、隣街にあると知っていた。
須藤の頭の中に加藤裕子が浮かび上がった。
『裕子…、同じ失敗なんかしねぇぞ…。俺にとっちゃ琴音は裕子と同じくらい大事な女なんだ』
須藤は痛みを堪えて起き上がった。
側に置いてあった包帯2本を腹にキツく巻いた。点滴の針をむしるように取り、側にあった血に染まった服を痛みを堪えて着込んだ。
携帯を耳に当てると車のドアを閉める音が聞こえ、シャッターを開けるような音が聞こえてきた。
『入れ』
『痛い!押さないでよ!全く加減も知らない人だね、あんたは!』
『暫くここに居てもらうからよ。大人しくしてろよ。叫んだって誰も来やしねぇからよ』
ドアが開く音が聞こえ、閉まる音もハッキリと須藤の耳に聞こえていた。
『お兄ちゃん!』
由美が叫んだ。
亮介は突き飛ばされて床に転がった。
ゴンゴンという音がして呻き声が微かに須藤の耳に聞こえた。
『亮介…待ってろ…』
腹の傷は包帯をぐるぐるとキツく巻いたことで、須藤は少しだけ痛みが軽くなった気がした。
歩こうとするとふらついたが歩けないことはなかった。
遠藤医師と看護師は部屋で休憩しているのだろう。
そう思った須藤は治療室のドアを開けた。
須藤に気が付いた新田興業の二人が須藤に駆け寄った。
『兄貴!何やってんですか!起きちゃだめですよ』
『お前らさ…⭕⭕にあるホテル街知ってるか?』
『知ってますけど…寝てなきゃだめですよ』
『今からそこ行くからよ。どっちか運転していってくれ』
『嫌です!傷口開いちゃいますよ!』
『ごちゃごちゃ言わねぇで連れていけ!』
須藤の声に気が付いた遠藤が休憩室から飛び出してきた。
『何してるんだよ、須藤さん!安静にしてないと傷口開くぞ』
『先生、治療ありがとうございました。佐久間と琴音ママ、それから由美のいる場所が分かったんです。俺が行かなきゃ…俺が助け出さなきゃ…琴音も由美も…裕子の二の舞になっちまう』
『そんな体で何ができるんだ!佐久間の血も琴音の血も無駄にするのか!』
遠藤医師は須藤を怒鳴り付けた。
『…琴音の血?』
『そうだ!琴音ママは、あんたと同じ血液型だって輸血をしてくれたんだよ!あんたのためにだ!そんな血を、また無駄に流すのか?』
遠藤は何としても行かせたくなかった。
『それなら尚更行かなきゃなんねぇ…先生、許してくれ。
また裕子のように大事なもんを失うようなことしたくねぇんだよ!
俺が守んなきゃいけねぇんだ!
じゃなきゃ俺に生きてる価値なんて無くなっちまう!
何もしねぇであんな苦しい思いするくらいなら、大事なもんを守って死ぬ方がましだ…
先生…すまねぇ』
須藤はそう言って歩き出して立ち止まった。
『ランクルのカギ何処にあるんだ?』
『渡せません』
新田興業の若い一人が言った。
『うん…分かった』
須藤は壁に手を着きながら歩き出した。
新田興業の若い二人は遠藤の顔を見た。
『ちょっと待ってろ』
遠藤は治療室に入ってすぐに出てきた。
『これを飲ませてやれ、強い鎮痛剤だ。あれだけの傷だから気休めくらいだろうがな。あいつに着いていてやってくれ』
新田興業の若い二人は遠藤に頭を下げ、須藤に駆け寄った。
遠藤は3人の後ろ姿を医師として、男として複雑な気持ちで見送るのだった。
続く。。。
どもです♪(*´∇`)ノ
男の意地を通す須藤。
亮介は大丈夫なのか…
兼子達は間に合うのか…
由美は?
琴音はどうなるのか…
吉田による良介の妹を拉致監禁事件が発端の一連の騒動。
佳境に入りました…
吉田の野郎…
どう成敗してやろうか…(。-`へ´-。)
ということで…
今回も最後まで読んでいただき
ありがとうございました♪
また来てね♪(@^^)/~~~
今回の選曲♪
【hal of me】cover
いつも応援ありがとうございます♪
お帰りの際に気が向いたらぽっちり一押し
宜しくお願いします♪:*(〃∇〃人)*:

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