リネージュ2 二次創作長編小説 6
経験2
【ステラ】
遺品回収を兼ねて、モンスターとの実戦経験を積むためにリザードマンの生息地へ足を踏み入れた、アドロ達。
リザードマンの罠にかかり、前後からリザードマンに挟み撃ちにされていた。
アドロたちのパーティーを前後から10匹のリザードマンが襲い掛かってきた。
エリウスは怯む事無く、五匹のリザードマンに突っ込んでいった。
『ステラ!前は頼んだわよ!』
ティアラはそう言ってアドロとスタッドに強化魔法をかけはじめた。
ステラも慌ててエリウスに強化魔法の詠唱をはじめた。
サリーは前方五匹のリザードマンに範囲スリープをかけリザードマンの足を止めた。
だが、二匹はスリープにかかったが、残り三匹はエリウスに襲い掛かっていった。
エリウスはシールドを巧に使いリザードマンの攻撃をかわしながら一匹のリザードマンを集中的に攻撃した。
一つのパーティーの盾となるパラディン、ナイトのエリウスの防御は完璧だった。
リザードマンの剣を、盾と剣で跳ね返しながら、少しずつリザードマンにダメージを与えていた。
そうこうしているうちに、スリープの眠りから覚めた残り二匹のリザードマンはエリウスの横を通り抜け、サリーとステラに襲い掛かっていった。
それに気付いたエリウスは、辛うじて二人に襲いかかるリザードマン二匹のうち、一匹に敵の攻撃を自分に向けさせる、ヘイトというスキルを使った。
サリーに襲いかかろうとしていたリザードマンは、クルリと向きを変えエリウスに襲いかかっていった。
ステラに襲いかかっていったリザードマンはステラの腕に剣を食い込ませた。
ステラは悲鳴をあげた。
『ステラーっ!!』サリーが叫んだ。
そして、サリーはステラに襲い掛かかったリザードマンにスリープをかけた。
リザードマンはその場で立ったまま眠らされた。
サリーは更にポイズンの詠唱を唱え眠ったリザードマンに毒をかけた。
深い傷をおったステラはあまりの激痛に耐え兼ねて、気を失ってしまった。
ヒーラーはティアラ一人になった。
サリーのスリープで寝ていたステラを襲ったリザードマンが目を覚まし今度はティアラに襲い掛かっていった。
それを見たエリウスはぎりぎりのところでヘイトを使いティアラに襲い掛かろうとしていたリザードマンを自分に引き寄せた。
ただ、ヒーラーのステラが気を失っているのでエリウスの体力も徐々に削られていった。
しかしエリウスは回復ポーションを使いながらなんとかその場を凌いでいた。
一方ハリスは、ばらばらと加勢に来るリザードマン達に対しロングパワーショットを撃ち込んでいた。
遠くの方で次々とリザードマンが倒れていった。
ハリス自慢のエミナースボウの威力は目を見張るものがあった。
リザードマン程度のモンスターならほぼ1撃で倒すことができた。
だが、ハリスの攻撃をかい潜り一匹のリザードマンが倒れているステラを
担ぎ上げ森の中へ逃げようとした。
『ステラが!!』
サリーが叫んだ。
それを見たハリスはリザードマンの足目掛けて矢を放った。
見事に命中して、リザードマンは倒れステラは投げ出された。
サリーはホッとした。が、それもつかの間、別のリザードマンがステラを担ぎ上げ森の中へ消えてしまった。
ハリスはすぐに追い掛けていった。
ハリスの後を数匹のリザードマンが追い掛けていった。
後方のアドロ達は懸命に戦っていた。
アドロとスタッドの二刀流の攻撃力も威力があり次々と沸いてくるリザードマンを倒していった。
だが、アドロ達の隙を見てティアラやサラ、サリーに攻撃をかけてくる。
体力のないメイジ達を執拗に狙ってきた。
『ティアラ達は何としても守れ!!』アドロは叫んだ。
ティアラも懸命にグループヒール、加勢に来るリザードマンにルーツとスリープをかけてリザードマンの足を確実に止めていた。
『ステラはどうした!』スタッドが叫んだ。
『リザードマンに攫われた!!』サリーが応えた。
『ハリスが追い掛けていったわ!』今度はサラが言った。
『まじかよ!!』
スタッドは砂浜で倒れていたエルダーの女の人のことが脳裏に過ぎった。
『そうはさせるかー!!』叫びながらスタッドとアドロは互を庇いながら次々と加勢に来るリザードマンを倒していった。
サラは、弓を使うハリスがステラを担いで逃げたリザードマンを追いかけていったので遠隔攻撃魔法ハリケーン、ウィンドストライクを使い加勢に来るリザードマンをバタバタと倒していった。
残り少なくなったリザードマン達は逃げていった。
アドロ、スタッド、エリウスは揃って勝利の雄叫びをあげた。
『ステラとハリスを探しにいこう!』アドロが言った。
6人は森の中に入っていった。
ティアラ、サラ、サリーを囲むように先頭にエリウス、左後ろにスタッド、
右後ろにアドロと三角に陣形を作り森の中へと入っていった。
2
一方ハリスはリザードマンを追い続けていた。
ハリスを追い掛けてきたリザードマンはすべて弓矢で相手を気絶させるスキル、スタンショットで足止めした。
それにしても奴ら足が早い。
リザードマンがステラを担いでいなければ多分見えなくなっていただろう。
ハリスは思っていた。
それくらいリザードマンの足は早かった。
突然横からリザードマンが飛び出してきた。
不意を付かれたハリスは足が縺れて倒れてしまった。
ハリスは倒れたまま腰からナイフを抜いてそれをリザードマン目掛けて投げた。
見事に胸に命中。
リザードマンは倒れた。
だが、ステラを攫っていったリザードマンは見失ってしまった。
ハリスは諦めることなくリザードマンの逃げていったほうへ走り出した。
暫くいくと砂浜に出た。
辺りを見回してみた。
遠くのほうに人が倒れていた。
『まさか・・・』
急いで駆け寄っていった。
不安は的中していた。
ステラが装備品を全部取られて下着姿で倒れていた。
腕には痛々しい傷を負っていた。
ステラの首に手を当ててみた。まだ息はある。
ほっとした感情の後、ハリスは猛烈な怒りがこみ上げてきた。
『リザードマンの糞ったれがー!!』怒りが頂点に達していた。
ハリスは自分の着ている防具を脱ぎ下に着ていたシャツをステラにかけてやった。
その時である。
近くの岩陰や木陰からリザードマンがパラパラとでてきた。
また罠にかかったか・・・ハリスは油断していた自分に呆れながらもリザードマンの数を数えていた。全部で6匹か・・・。
『おい、あいつの弓エミナースじゃねーか?』
ハリスの持つ比較的高価で威力のある弓エミナース・ボウを見て、1匹のリザードマンが言った。
『間違いねえ、高く売れるなぁ!』
別のリザードマンが言った。
6対1でハリスに勝ち目は無さそうだったが、素早く防具を着込み闘志剥き出しで短剣を抜いた。
四方からリザードマンがじりじりと近づいてきた。
近すぎるので弓は使えない、そう思ったハリスは短剣を抜きステラを庇う様に腰を低くして身構えた。
そして、その様子をドラゴン、ワイバーンに乗り、上空から見ていた者がいた。
続く…

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