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想い出は美しいままに…6


【想い】



傷害事件を起こした浜田雄輔は、警察に留置され2日目の朝を迎えていた。

雄輔が留置されて40時間が過ぎた。

このまま48時間が過ぎれば検察に送られる事になる。

『ユリ…』

雄輔の中で、ユリの笑顔、しなやかな長い髪の香り…

そして、ユリへの愛しさと裏切られた思い、ユリを奪った内田への怒り…

そんな事が雄輔の頭の中で渦巻いていた。

そこへ、警察官が雄輔の所へ来て『浜田、面会だ』と言われ面会室へ連れていかれた。

そこにいたのは斎藤と名乗る弁護士だった。

『どうも、弁護士の斎藤といいます。伊藤和之さんの職場の飯塚社長から頼まれまして、本日お伺いしました』

斎藤はそこで言葉を切った。

『和之の…職場?ですか…』

和之は分かるが、和之の勤める会社の社長?

和之も事件の事知ってたのか…。

ふと、そんな事を思った。

『はい、伊藤さんから飯塚社長に浜田さんのことを相談されたようで、飯塚社長から私に依頼が来た、という事になります』

弁護士の斎藤は、この後の被害者との示談交渉と拘留前の早急な釈放を雄輔に告げて帰っていった。

しかし、その後…被害者である内田の怪我が重傷ということもあり、更に示談にも応じないため、雄輔は検察に送致され、10日間の勾留となってしまった。

その間、ユリと和之は別々の日に雄輔の元へ面会に訪れた。

斎藤弁護士からは、雄輔がユリに対して抱いていた疑惑は全くの誤解、という事を伝えられていた。

ユリより先に面会に来た和之からも『何でユリちゃんの事信じてやらなかったんだ』と言われた雄輔。

雄輔は、ただの思い込みが今の状況を作ってしまった浅はかな自分を責めた。

ユリが面会に来たとき、雄輔はユリを信じてやらなかったことを謝ると、ユリは涙を潤ませながらも『疑いが晴れて良かった』と笑顔を見せた。

その後、内田は一向に示談に応じないまま、雄輔の勾留は更に10日延長された。

そして、再び雄輔の面会に訪れたユリは、内田が全く示談に応じない事を雄輔から聞くのだった。

ユリは雄輔の面会を終えて、その足で内田が入院している病院へと向かった。



内田が入院してからというもの、見舞いに来るのは内田の上司か、部下の男が二人ほどだった。

しかも、部長からは職場の女子社員へのデスク荒しや女子更衣室悪戯事件は内田がやったこと、と当日内田一人しか出社していないという守衛の証言と、その状況からも内田しかいないと断定された。

内田は否定したが、泥棒も入った様子がないということで、その情けない行為を内田本人が渋々認めたのだった。

そして課長降格、若しくは自主退職…好きな方を選べ、と部長から言われていた。

内田自身が実際に行った行為なので会社に留まることに後ろめたさもあり自主退職を選んだ。

退院したら無職…ということもあり、雄輔に対して示談金と慰謝料をたっぷり貰い、自分が会社を辞める事になったのも、そもそも奴(雄輔)のせいだ…と考え、あわよくば雄輔を刑務所に入れようと示談には応じないでいた。

そこへ、ユリが内田の入院している病院へ来たのだった。

内田のいる病室は大部屋ではなく個室だった。

『おぉ、木嶋くん。見舞いに来てくれたのかな?』

ユリは何も言わず内田の包帯を巻いている足を見た。

『すみません、今日はお話があって来ました。あの…怪我の具合はどうですか?

『なんだよ、見舞いに来てくれたんじゃないんだ…で?何の話し?』

『はい…あの…浜田雄輔の示談に応じてくれませんか?』

『…?あぁっ!やっぱりあのクソガキ、木嶋の男だったか…お前のデスクに男の写真入ってたから何となく顔は分かってた。
もしかしたらと思ってたけど、やっぱりお前の男だったんだ。
全然知らない顔だったんで頭のおかしいクソガキかと思ったよ』

内田はそう言って鼻で笑った。

『お前の男なら尚更示談なんてしたくないな。そもそも俺がこんな怪我したのはお前の男のせいだからな。
2~3年刑務所暮らしした方がいいんじゃねぇか?あんな頭のおかしい奴は世の中に出てくんなって言ってやりたいくらいだね』

内田の言葉にカチンときたユリ。

『それは内田さんにも言えるんじゃないですか?』

『はぁ?どういう意味だよ』

『内田さんがアタシの彼にぼこぼこにやられて入院した次の日、社内の女の子のデスク荒らしと女子更衣室のロッカーの悪戯で大騒ぎになったんです…。
やったの内田さんでしょ?
日曜日出勤してたんですよね?
さっきもアタシのデスクの引き出しに入ってた彼の写真見たって言ってましたもんね?』

『はぁ?何のことだかサッパリわかんねーな』

『そんなことより、今日は彼の示談に応じてほしいと思ってお伺いしたのですが、応じてもらえませんか?』

内田の中で善からぬ考えが浮かんだ。

『示談に応じてほしいなら、それなりに誠意を見せてくれないとな…』

『示談金と慰謝料はアタシが何とかします。それで応じてくれませんか?』

『おぉおぉ…仲のよろしいことで。
お前が知っているかどうかわかんねぇけど、俺、会社辞めたんだよ。
明日退院なんだけど、俺は独身だからさ…
お前の男のせいで、こんな足じゃ買い物も行けないし日常生活も不便なんだよ。
お前が毎日家に来て俺の面倒見てくれるんなら応じてやるよ』

ユリは戸惑いを見せたが、内田が示談に応じてくれるなら雄輔は釈放される可能性が高くなる、と弁護士も言っていた。

『分かりました。では、一筆書いていただきたいのですが、明日の日付で示談に応じる、という事を書いてください。
私も、一週間だけ内田さんの生活をサポートします。もし、明日示談に応じてくれなかったら私は一切内田さんのサポートしは致しません。それでいいですか?』

『ちょっと待てよ。それじゃ俺が示談書にサインしたとしても、お前が来なかったらどうすんだ?
そんな一方的な取引は無理だな。
それに、示談金2百万、慰謝料3百万用意できるのかよ。お前が何とかするって言ったよな?』

ユリにとって500万は想定外だった。

『何驚いた顔してんだよ。予想外の金額だったか?何なら分割でもいいんだぜ?
ただし、分割が終わるまで俺の身の回りの事をしてくれるんなら、だけどな』

自分だけでは到底払えない金額だとユリは思った。

会社の定期預金と、コツコツ貯めてきた貯金を合わせても150万くらいしかないだろう。

『わかりました。一括で払えば示談に応じてくれるんですね?』

『あぁ、プラス入院代と治療費、更にメイドとして、お前が一週間、俺の身の回りのお世話な』

『わかったわよ!待ってなさいよ』

そう言って、ユリは病室を出た。

そして和之に電話をかけた。

『もしもし、和之くん?』

『おっ、ユリちゃん』

『今忙しい?』

『いや、今日は日曜日だから家でゴロゴロしてるよ。後で雄輔に会いに行こうかと思ってるんだ』

『そうなんだ。アタシさっき行ってきたよ』

『ユリちゃん行ったんだ。雄輔の様子どうだった?』

『うん…、変わらずだった』

『そうかー。俺もちょっと行ってくるよ』

『あっ、それからね…。あの内田のおっさん、雄輔の示談に全然応じないんだって。
だからアタシ、おっさんが入院してる病院に行ってきたんだ。
何で応じてくれないのか聞いてきた』

『まじ?会いに行ったの?おっさん何て言ってた?』

『雄輔のこと、あんな頭おかしい奴は刑務所に入ってればいいって言ったんだよ』

『腹立つ言い方だな…』

『でしょー?アタシも頭きたよ。それで、どうすれば示談に応じてくれるのか聞いたの』

『うん、おっさん何て言ってた?』

『示談金200万、慰謝料300万、入院代と治療代、それから、自分が身体動かせないからアタシに身の回りの世話をしろって!
一括で払えないなら、分割でもいいけど分割払いが終わるまで俺のメイドとして俺の世話をしろ。
それなら示談書にサインしてやるよ、だって。ほんと頭くる!』

『それでユリちゃん、何て言ったの?』

『一括で払ってやるわい!って言いたかったけど言えなかった…。
アタシの貯金かき集めても全然足りないもん』

『総額500万以上か…。だけどさ、ユリちゃん。あまりおっさんに会わない方がいいと思うよ。
弁護士が介入してるから、あまり掻き回さない方がいいと思う』

『えっ?そうなの?アタシ不味いことしたかな…。アタシ、おっさんに分かったから待ってなさいよ!って言って出てきちゃった…。
だって、このままじゃ雄輔が何時まで経っても出てこれそうにないんだもん』

『うん、ユリちゃんの気持ちも分かるよ。俺だってヤキモキしてるからな…。
示談に応じてくれないと雄輔にとっちゃ不利だからな』

『えっ…。やっぱり不利なの?』

『あ~…。え~と…俺、法律はよくわからないけど、なんとなくそんな感じしただけだから』

ユリを不安にさせたかと思った和之は、慌てて言葉を繕うのだった。



そして、翌日の夕方。

ユリの携帯に内田から電話が来た。

出ようか出ないか迷ったユリ。

雄輔の示談の件もあることで、ユリは着信ボタンを押したのだった。

『はい』

『おー、出てくれたねー。もう仕事終わる頃だと思って電話したんだ。
俺、昼過ぎに退院して歩けないからタクシーで家に帰ってきたんだけどさ。
腹減ってるし風呂にも入りたいんだけど、今日から身の回りの世話をしてくれるんだよな?メイドさん?』

ユリは迷った。

『あれ~?返事がないね~。示談書どうすんのかな?』

『わかりました。今からいきますよ!』

『メイドがそんな反抗的な態度でいいのかな?そこは、承知しました、ご主人様、だよね?』

『ふざけないでください!今から行きますから住所教えてください』

『教えてください、ご主人様、だろ?』

唇を噛み締めるユリ。

『教えてください、ご主人様』

『はいはいはい、良くできました。
住所は⭕⭕町の⭕⭕番地⭕⭕ハイツ203。分かったかな?分かったら、はい、分かりましたご主人様って言うんだぞ』

屈辱的な内田の態度にユリは怒り心頭。

『困ったメイドだね。彼氏が刑務所に行ってもいいみたいだね』

『はい…分かりました、ご主人様』

『うんうん、よく言えました。じゃ、急いで来て俺を風呂に入れてから飯作ってくれ。急いでな』

そう言って内田は電話を切った。

ユリは行こうかどうか迷いに迷った。

和之に電話をしようかとも思ったが、仕事で疲れているだろうと思いやめた。

念のためメールで内田の住所を書き、今から行くことをメール送信した。



続く。。。




どもども~(*´∇`)ノ♪

何ともムカツクどSな内田のオッサン😠💨

書いてるのは私なのですが😃💦

書いててムカツクというこの現象…

女性の方で気分を害する方がいらっしゃったらご免なさい(^^;あくまでもフィクションですので…
ご理解を(*-ω人)

後々、内田のオッサンざまーみろー
ヽ(*´▽)ノ♪

という展開になるかどうかは…

ひ・み・つ(*´∀`)♪

ユリが和之にメールしているとこが味噌♪


では、今日も読んでいただきありがとうございました♪

また来てね(@^^)/~~~


いつも応援ありがとうございます♪
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テーマ : ショート・ストーリー
ジャンル : 小説・文学

想い出は美しいままに…5


【人情】



内田均に大怪我をさせて現行犯逮捕された雄輔は、留置されたその日に取り調べを受けた。

喧嘩になった経緯をありのままに話した雄輔だが、どうやら先に手を出したのは、目撃者によると内田が先に雄輔を殴った、ということになっていた。

しかし、今の雄輔にとってそんなことはどうでもよかった。

内田がユリとホテルに行ったという間違った事実だけが頭の中に残り、雄輔が見つめる皮の剥けた拳の中に悔しさと情けなさが残っていた。



そして翌日、雄輔の傷害事件に関する、雄輔の自供の裏取りとして、ユリの勤める会社に刑事が来た。

そこで、初めて雄輔が逮捕されたことを知るユリ。

その時はショックで刑事の質問にも答えられる状態ではなかった。

雄輔の自供の裏取りができないまま、刑事は帰っていった。

内田に関しては、何故休日に自宅から離れた場所のファミレスにいたのか、ということで内田の休日出勤が明らかになったと同時に、その情報は瞬く間に社内に広がった。

そして、内田のいるフロアでの女子のデスク荒らしと、女子ロッカーの悪戯が内田課長と繋がったことが、社内の女子社員の中で、あっという間に広がった。

内田課長の愚行は、別の部署の女子社員にまで及んでいた。
仕事はできる男だったが、内田の退院と共に処分が下されることになった。

しかし、ユリにとっては内田課長のことより雄輔の事で頭の中がいっぱいになっていた。


その日、ユリは早退した。

そしてユリは和之に電話をして、雄輔が障害で逮捕されたことを伝えるのだった。

『…和之くん…』

それだけ言ってユリは黙ってしまった。

『ユリちゃん?どした?』

和之の声を聞いたとき、ユリの中で我慢していた感情が一気に崩れて大粒の涙が溢れだした。

突然泣き出したユリに戸惑う和之。

『どした?何かあったのか?雄輔のこと?』

ユリは、しゃくり上げるように泣きながら、雄輔が逮捕されたことを和之に伝えた。

『そうか…あのバカ野郎…』

和之もその後、言葉が出てこなかった。

幼馴染みの親友が傷害事件で捕まった。

逮捕、という言葉が和之の頭の中でぐるぐる駆け巡った。

『ユリちゃん、とにかく俺達で出来ることを考えよう…。今夜会えるかな…』

ユリは、泣きながら『うん』とだけ返事をした。

『じゃぁ、後で電話する』

和之はそう言って電話を切った。

和之は暫く考えたあと、自分が働く建築現場の親方(社長)に明日一日休暇が欲しいと申し出た。

『ずいぶん急な話だな、和之。何かあったのか?事情にによっちゃ休暇は難しいぞ?今は人手が足りないんだからな…お前も分かってるだろ?』

『はい、十分わかってます』

『十分わかってても休みたいのか?身内に不幸でもあったのかな?』

『いえ……いや、俺の兄弟のような親友の事で…』

親方は、和之の顔を暫く見ていた。

『そうか…。で?その兄弟のような親友に何があったんだ?』

親方に聞かれて、和之は雄輔の事を言うべきか迷った。

親方は、黙ったままの和之を見て口を開いた。

『言いづらい事なのか?俺に理由が言えんのなら休暇は諦めるんだな』

親方の言葉に和之は雄輔のことを打ち明けた。

『俺の…俺の幼馴染みの親友が…その…事件を起こしてしまって昨日…逮捕されたんです…』

『ほぅ…事件て?どんな事件なんだ?』

『傷害事件です』

『相手はどのくらいの怪我なんだ?』

『俺は、親友の彼女から聞いたので詳しいことは分かりませんが、数週間の入院だと聞きました』

親方は和之の話を、少し伸びてるあご髭を擦りながら聞いていた。

『そうか…。でも、お前が休んで親友に何をしてやれるんだ?』

『それを考えたくて…』

『若いな…和之。お前には無理だろう…親友を助けたいと思う気持ちは分かるが、お前には何もできんよ。
事の成り行きを見ることしかできん。
だから休暇は諦めろ』

『親方、俺にも何か出来ることはあると思うんです!俺達の友人集めて知恵を出せば何か見つかると思うんです。
俺…あいつを助けたいんです…』

『若い奴らが集まったところで、出てくる知恵なんて弁護士一人の知恵にも、到底敵わんものだ。それにお前の友達だって仕事もあるだろ?
そして、今の俺とお前のように上司に掛け合って皆が休めると思うか?』

和之は親方の言葉に反論できず黙ってしまった。

『お前たち若い奴らは勢いだけで突っ走る。そして壁にぶち当たり身動きできなくなっちまうんた。
だから、成り行きだけ見ていろ。
人員不足なんだ。休暇は諦めろ』

『…わかりました…』

親方は、返事をした和之を見て笑っていた。

『な、何ですか?親方?』

『分かりましたと言いながら、お前…明日休むつもりだろ?』

正に今、自分が思っていた事を言い当てられた和之は動揺した。

『ま、まさか…、そんな事しませんよ…』

『ほれ見ろ、動揺してんじゃねぇか。
休暇は諦めろ。
その代わり俺の古い友達が弁護士やってるんだ。聞いてやるから、ちょっと待ってろ』

和之は、思いがけない親方の言葉に涙が出るほど嬉しかった。

正直、自分達だけで何が出来るのか、どうすればいいのか分からないのが本音だ。

『うん、うん…。悪いけど頼むよ。
じゃないと、うちの若いもんがズル休みしそうだからさ。
うん、じゃ詳しいことは後で電話する』

親方は、電話を切って和之に向き直った。

『和之、そういうことだ。
だから明日はズル休みすんなよ?
お前が日頃から真面目だし、友人の事を大切に思っているからこそ、俺も友人に頼った。
社員が悩んでいると、仕事にも影響が出るからな。親友は大切にしろよ。
じゃ、後で時間空いたときに詳しいこと聞かせてくれ。いいな?』

『はい。親方ありがとうございます』

和之は親方に深々と頭を下げた。

『よし。じゃあ仕事に戻れ』

和之は、もう一度頭を下げ仕事に戻る前にユリに電話をかけた。

ユリは、ワンコールで電話にでた。

『あっ、ユリちゃん。俺の職場の親方が弁護士にお願いしてくれたんだ!
親方の古い友人だって言ってた。
後で詳しく話す』

『和之くん、ありがとう』

『うん、じゃあ後で』

『うん』

短い会話で、二人は電話を切った。

弁護士が着いてくれる事で、少しだけ気持ちが軽くなったユリだった。

そしてユリは雄輔が警察の留置場にいる姿を思い浮かべた。



雄輔の両親は、既に他界していることを知っているユリと和之。

雄輔の両親が亡くなったのは最近の事で、雄輔が二十歳になる少し前の事だった。

和之は雄輔の幼馴染み。

ユリは雄輔と中学の時から付き合っている恋人。

二人にとって雄輔は大切な家族のようなものだ。

ユリと和之は両親の居ない雄輔の人生を日常に戻すべく、この後は雄輔に対して献身的に振る舞うのだった。


続く。。。


【ただお前がいい】中村雅俊

人は皆 いつも心に誰かを置いて

春の日溜まりで語り合い

夏の木陰で昼寝をして

秋の紅葉で思い出に浸り

冬の寒さで寄せあう心

人はそうして何時も誰かに

寄り添っているのだろう…

心の中に誰かを置いて…



はい、ど~も~(*´∇`)ノ♪

昨夜、今回のお話を書いている途中…

まさかの誤操作で保存していた文章以外、すべて消えたという悲しい出来事が…(`;ω;´)マジカ

タブレットの文字履歴を辿りつつ、こつこつ書いてはグースカ寝ながら、ハッと目覚めれば【hjんっっっっj】みたいな暗号が( *´艸`)

そんなこんなで、悪戦苦闘の末ただ今書き上がりましたー♪ヽ(´▽`)/イャッホー


親方の気持ちが心に染みる和之。

自分を疑っている雄輔に献身的に尽くそうと考えるユリ。


そして、雄輔にいいようにやられた内田の、雄輔に対して沸き上がる復讐の思い。


次回も、お時間のあるときにお付き合い頂きたく、宜しくお願い致します♪

では、今日も読んでいただきありがとうございました♪

またきてね(@^^)/~~~


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想い出は美しいままに…4

注:今回のお話には暴力シーンの描写があります。


【繋がらない電話】



雄輔は和之の家から自宅へと帰る途中、昨夜の出来事を考えていたら、降りるはずのバス停を過ぎてしまい一つ先のバス停まで行ってしまった。

お昼過ぎだったので軽く腹を満たそうと、すぐ傍のファミレスへと入った雄輔だが、そこで昨夜ユリと食事をしていた内田らしき男を見つけた。

昨夜、ユリと食事のあとユリとラブホテルに行ったであろう男。
雄輔にとっては許しがたい憎しみの対照でしかなかった。

その男が出てくるのを駐車場で待つ事にした雄輔。



十数分経った頃、内田均は店内から駐車場へと出てきた。

駐車場には車が十数台止まっていて、その中の数台が白い色やシルバー色の車があり、雄輔は店内から出てきた男がどの車に乗るのか見ていた。

内田らしき男、と言うのも雄輔にとっては現時点で推測でしかなかったからだ。

しかし、内田らしき男が白い車に乗り込もうとした時、雄輔の中では、内田らしき男、という概念が確信になりつつあった。

高鳴る鼓動と込み上げる怒りを抑えつつ、雄輔は男に近付いていった。


近付いてくる男を不審に思い、内田は男の顔を見てハッとした。

『木嶋の男?』

その事に気付いた時には、雄輔は内田の車の運転席の横にいたのだった。

『あんた誰?』

内田は雄輔が、年下の若造ということもあり雄輔を蔑むような目で見ながら眉をしかめた。

雄輔は更に一歩車に近付いた。

『あんた、○○会社の内田さん?』

雄輔に自分の会社名と名前を言われたことで動揺しそうだったが、それを雄輔に悟られないように雄輔の目を睨み付けた。

『おたくどちらさん?仕事繋がりでは知らない顔なんだけど。他人にもの訪ねるときは自分から名乗るのが礼儀じゃないかな?』

内田は雄輔を見下すように下から上へと視線を移しながら雄輔を見て言った。

『浜田雄輔。あんたの名前は○○会社の内田課長でいいんだよね?』

雄輔は、内田に確かめるように聞いた。

『はまだゆうすけ?誰だか分からん奴に教えるつもりはないね』

内田は吐き捨てるように言って雄輔から目をそらして車を走らせようとした。

雄輔は開いていた窓から手を突っ込み内田のネクタイを掴んで力任せに引っ張りあげた。

雄輔は『ぐぇっ』という、あまり聞くことのない人間の声を聞いた。

考えるより先に手が出てしまった事に、一瞬和之の顔が浮かんだ。


『もし、その内田って野郎に会っても絶対先に手を出すんじゃなぇぞ。雄輔はマジで怒ると考えるより先に手が出る事があるんだからな!』


と、和之に釘を刺されていた雄輔。

すぐに手を離したが、すでに内田の怒りを誘爆させてしまった。

内田は締め付けられたネクタイをほどき、首を撫でながら車を降りてきた。

内田は30代後半か40代で、腹は出てなく胸板が厚く筋肉質のように雄輔には見えた。

『テメェ、ふざけてんじゃねぇぞ!』

そう言うと同時にガードする間もなく、内田の拳が雄輔の左頬に当たり、想像以上に重い拳が雄輔を膝間付かせてしまった。

『どうだ痛てぇだろ!クソガキ!テメェから手を出したんだからな!自業自得なんだよ!』

そう言って、内田は車に乗り込もうとした時、雄輔は立ち上がり内田の車のドアに体当たりをした。
内田が車内に倒れたところで、車のドアに体重をかけて何度も叩きつけた。

車内から出ていた内田の右足から血が出ているのがズボンの上からも分かった。

最後にドアを力任せに閉めた時、ゴリッという音が雄輔の耳に聞こえた。

雄輔はドアを開き、内田の血だらけになった足を掴み、車から内田を引きずり出した。

地面に仰向けに転がった内田を雄輔は馬乗りになり、内田の顔を何度も殴り、内田の口から歯が数本溢れ落ちた。

雄輔の拳も皮が剥けていたが、構わず殴り続けた。

その時内田に馬乗りになっている雄輔を、背後から羽交い締めにする者がいた。

騒ぎを聞き付けたファミレスの男の店員だった。

男二人に押さえ付けられて、我に返った雄輔。

気が付けば、遠巻きに人に囲まれていて、目の前には顔が腫れ上がり血だらけで倒れている内田の姿があった。

遠くからパトカーのサイレンが聞こえてきた。

(和之…お前に言われてたのに…やっちまった…)

その後に傷害の現行犯で逮捕された雄輔は、自分に起こっていることが夢の中の出来事のように思えていたのだった。

その後、雄輔は警察へと連行された

病院に運ばれた内田の足は骨折までは至らなかったが激しい裂傷で数週間の入院となった。





その頃、雄輔が傷害事件で逮捕されたことを知らずにで和之とユリは雄輔の事で電話をしていた。

『もう!雄輔、とんでもない勘違いしてる!アタシが他の男とラブホテルに行ったって?』

『あぁ、ファミレスから出てきた車を追いかけていったらホテル街で見失ったって…』

『まさか和之くんまで信じてるんじゃないでしょうね?』

『俺が信じてるわけないだろ!
一応ユリちゃんの話も聞いておかないと雄輔の情報だけだと公平じゃないしな。
もうすぐ雄輔から電話いくかもしれないから、電話待っててごらん?』

『うん、分かった。待ってみる』

『あいつが一方的なこと言ったら俺が間に入るからさ』

『うん。ありがとう和之くん』



その後ユリの携帯に雄輔からの電話は翌朝まで無かった。

なかなか寝付けないまま、ユリは週明け月曜日の朝、憂うつな気持ちで出社した。

そこで、ユリの隣のデスクの同僚、横沢奈美から社内非公式のニュース速報を聞いたのだった。

【内田課長、喧嘩で重傷…暫くお休み】というニュースだった。

『内田課長って、昔ボクシングやってたって言ってたけど、やっぱ口だけだったみたいね』

『うんうん。やっぱ弱っちいんだね』

『それよりさー、ユリのデスク荒らされた跡ない?フロアの女の子達が引き出しの中やデスクの上が休み前と違うって騒いでるんだよ。
アタシの引き出しの中も誰かがいじった形跡があるんだよね。ユリも確かめてみて?』

『うそっ!ちょっと確かめる』

美奈にそう言われて引き出しを開けてみた。

雄輔の写真が違う引き出しに入っていた。

『美奈、アタシの引き出しも誰かいじったみたい…』

『やっぱり…。女子の更衣室にも誰か入ったみたいよ。鍵をかけ忘れた子のロッカーが悪戯されてたんだって』

『やだー!気持ち悪っ。昨日はお休みだったのにね。誰か出勤してたのかな…。それとも変態の泥棒?忘れちゃった下着を探しに来たとか?』

『やだー』
『やだー』

ユリと美奈は声を揃えて鳥肌を立てた。

『それって、もしかしたら内田課長じゃないか?って話もあるのよ』

側でユリ達の話を聞いていた2年先輩の女性、佐藤が小さな声で参加してきた。

『佐藤さん、それどういうことですか?』

ユリと美奈は先輩に合わせて声を小さくして興味津々で佐藤に耳を近付けた。

『実はさ…昨日、内田課長が部長に見積もりの書類を今日の朝一に欲しいって言い出して急遽内田課長が出社したらしいのよ。
内田課長の、喧嘩でお休み事件、は本当のことらしいけど、昨日、内田課長が出社してたことは、今の時点では噂話だけどね』

『そうなんですかー。噂じゃなくて本当だったら課長はどうなるんでしょうね?』

美奈が佐藤に聞いた。

『もし、デスク荒らしもロッカー荒らしも課長の仕業だとしたら…』

佐藤はわざとそこで言葉を切った。

『だとしたら?』
『だとしたら?』

美奈とユリは口を揃えて更に佐藤に近付いた。

『課長降格かクビじゃない?』

佐藤の言葉で、ユリと美奈はガッツポーズをした。
遅れて佐藤もガッツポーズ。

セクハラ内田課長という人物は女性陣からは相当煙たがられる存在だった。

そして、その日のお昼休みにユリは和之に電話をかけた。

『もしもし、和之くん』

『ユリちゃん、どした?』

『うん、雄輔から電話こないんだ…』

『そうか…俺は昨日の夜から雄輔に電話してるんだけど、電源オフみたいなんだよね。今日、仕事終わったら雄輔の家に行ってみるよ』

『そうなんだ…。もうアタシとは電話もしたくないのかな…』

『昨日の雄輔の様子からは、そんな感じなかったけどな』

『アタシは雄輔のアタシに対する誤解を、何としても晴らしたいんだ…』

『そうだよな…。とにかく仕事終わったら、雄輔のとこに行ってみるよ』

『うん、わかった』

和之の中で、何か分からない小さな胸騒ぎがし始めていた。


そして仕事を終えた和之は、仕事場から直接雄輔のアパートへ行った。

雄輔は居なかった。

仕方なく時分のアパートへ帰った和之が部屋に入ると携帯が鳴った。

居酒屋で一緒にいた貴志だった。

『おぉ、貴志』

『和之、まだ仕事?』

『今、家に帰ってきたとこ。どした?』

『あぁ、雄輔どうしたかなと思って。あいつ電話しても繋がらないんだ』

『雄輔とユリちゃんに何かあったみたいでさー。土曜日居酒屋出て、あいつ酔っぱらってたから俺んち連れてきたんだ。
昨日のお昼には家に帰ってるはずなんだけど、電話も繋がらねぇし家に行っても居ねぇんだよ』

『そうか…居酒屋で、俺も雄輔の事気になってたんだけど、あいつマジで怒ると見境なくなる時あるだろ?』

『うん、俺もそれは否定できないところだな。貴志…実はさ…』

和之は雄輔とユリの今回の経緯を貴志に話した。

『そういうことだったのか…。それにしても雄輔の電話が繋がらないのが気になるな』

『うん、雄輔は料金払えなくて携帯止められたことなんて無いからな…』

『そうだよな…。俺、また後で電話してみるよ』

『うん、そうしてみてくれ。俺も後で雄輔のアパートへ行ってみる』

『わかった、じゃあな』

『じゃあな』

そう言って貴志と和之は電話を切った。

直後にユリから和之に電話がかかってきた。

『ユリちゃん、どした?』

『和之くん、昨日ファミレスの駐車場で喧嘩があったの知ってる?』

今にも泣きそうなユリの声だった。

『ファミレスで喧嘩?ファミレスってどこの?』

『雄輔の家から駅に向かう県道のファミレス。そこで昨日喧嘩があって、被害者がアタシの上司の内田課長らしいの。
今朝から社内でその話が広がってて、内田課長が喧嘩して大怪我した場所が、そのファミレスの駐車場だっていう事が夕方わかったの!喧嘩の相手が雄輔だったらどうしよう!どうしたらいいの?雄輔に電話繋がらないのは何で?』

ユリの声は次第に泣き声に変わっていった。

『ユリちゃん、落ち着けって!まだ雄輔が喧嘩の相手だとわからないんだからさ。
俺、これから色々調べてみるから待っててくれ!』

『うん』

電話を切った和之は、調べてみるとは言ったものの…

初めての事で何をどう調べればいいのかわからないでいた。

大怪我する喧嘩なら警察も入ってるだろう…

和之は、雄輔が関係していないことを願うのだった。



続く。。。




はい♪ど~も~(*´∇`)ノ♪

さて…、雄輔の勘違いは傷害事件にまで発展してしまいました。

内田課長に怪我を負わせた雄輔はどうなるのか…

雄輔が加害者だとわかったときに、ユリや和之はどうするのか…

緊迫の次回をお楽しみに(*^-^)

今回も、最後まで読んでいただき
ありがとうございました♪

また来てね(@^^)/~~~


いつも応援ありがとうございます♪

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想い出は美しいままに…3


【接点の軌跡】


よく晴れた日曜日の朝。

7時過ぎに目を覚ました和之は、眠い目を擦りながら自室からトイレに行こうとした時、隣の部屋を覗くと雄輔は起きていた。

『起きてたんだ、昨夜かなり酒呑んでたけど大丈夫か?』

『和之…世話かけちまって悪かったな』

『気にすんな。今日は日曜日だからゆっくりしてけ。後で飯作ってやっから。焼き飯くらいしかできねぇけどな』

『うん、悪いな』

『いいって』

和之がトイレに行こうとした時、雄輔が呼び止めた。

『なぁ、和之』

『ん?なんだよ』

『後で俺の話し聞いてくれないか?』

『なんだよ、改まって。俺とお前は何でも話せる仲じゃねぇかよ。後で聞いてやるよ』

『うん』

雄輔は俯いたまま返事をした。

雄輔は寝転がって天井を見つめたまま、昨夜のタクシーで追いかけた車の事を思い出していた。

『内田の野郎…』

雄輔の頭の中では、ユリの上司である内田という男の事が急速に膨らんでいた。

その膨らみは怒りに変わり、憎しみへと変わりそうになった。

雄輔は、気持ちを抑えようとタバコに火を着けて大きく吸い込んで煙を吐き出した。

それでも雄輔の頭の中から内田という名前は消えることはなかった。

それを一瞬消してくれたのは、キッチンから聞こえてきたカシャカシャというフライパンで何かを炒める音だった。

部屋を仕切る半分ほど開いていた戸の向こうで、和之がキッチンで料理をしていた。

さっき和之が言っていた焼き飯だろう、と雄輔は思った。

バターで炒めたご飯に味付けは塩コショウと醤油のみ。

シンプルすぎるくらいシンプルだが、雄輔は和之の作る焼き飯は、いつも美味いと思っていた。

その焼けた醤油の香りとご飯を炒めるカシャカシャという音が雄輔の頭の中にある内田という名前を、ほんの一瞬消してくれたのだった。

それから少しして、和之が部屋に入ってきた。

『朝飯できたぜー』

焼き飯がてんこ盛りに盛られた皿二つ、を和之はテーブルに置いた。

そして別の茶碗にインスタント味噌汁の具を入れて、お湯を注いだ。

『さあ食え!雄輔!』

『あぁ、しかたねぇから食ってやる。美味いのわかってるけどな』

『俺もしかたねぇから、美味い焼き飯を作ってやったんだからな。ありがたく思え』

憎まれ口を言う雄輔に和之も反撃して食べ始めた。


二人とも数分で焼き飯をたいらげた。

この焼き飯とみそ汁は、和之にとっては日曜日の朝の定番メニューだった。

そして、和之は窓を開けてタバコを吸い、雄輔も続いてタバコをくわえた。

『今は梅雨だけど、晴れてると気持ちいいなー』

窓の外に広がる田園風景を見ながら、和之か独り言のように呟いた。

雄輔は、タバコの煙が窓から流れ出ていくのを何となく見ていた。

和之の独り言に誘われたかのように、雄輔は話始めた。

『なぁ、和之…』

『あぁ?』

和之は、雄輔が話があるから、と言っていたことを聞き出そうとタイミングを計っていたが、都合よく雄輔から話始めた。

『和之は、自分と付き合ってる女が、自分の知らない男と飯食って、その後ホテルへいくのを目撃したら…お前だったら、女と男…どっちを責める?』

『そりゃ両方だろ。その前に、真相は確かめたいけどな。女の言い訳を聞いてから俺は男に確かめたいね』

『実はさ、俺…目の前でそれやられたんだよ』

『昨夜の居酒屋での電話はその事か?』

和之は、あえてタクシードライバーから聞いた話を伏せていた。

『あぁ…ユリに相手の男の名前聞き出した』

『男ってどんなやつ?』

『会社の上司で内田って野郎』

そう言って、タバコを荒々しく灰皿で揉み消す雄輔を見ていた和之。

『雄輔、お前さ…その内田って野郎になんかするつもりだろ。その前にもう一度ユリちゃんと話せよ。飯は付き合いもあるだろうからしょうがねぇと思う。でも、俺にはユリちゃんが、その男とホテル行くなんて信じられないね。ホテルへ入ったのがユリちゃんだと確信できんのか?』

『間違いないと思う』

『思う、じゃ100%じゃねえだろ?今日、もう一度話せよ。ユリちゃんと…。その野郎をどうにかするのなんて、ユリちゃんと話した後でもいいじゃねーか』

和之の言葉は、雄輔にも確かに頷けるところもあったが、内田という男に対して、どうにも怒りが修まらないのであった。



そして、その内田という男は天気の良い日曜日の朝、車で会社に向かっていた。

『まったくクソ部長は、日曜日だってのに呼び出しやがって。
見積もり書類月曜の朝一で必要になったなんて言ってたけどテメエが日にち間違えてたんだろうが!
俺は火曜日に仕上げればいいってハッキリ聞いてたんだからな!
まだできてません、て言ったら2~3日前には仕上げておくもんだろ!なんてほざきやがって。
ふざけんなっつーの!』

内田均は、日曜の朝会社へ向かう車の中で、ぶつくさ言っていた。

そんな日曜の朝、車の往来は少ないので制限速度を越えて走る県道でスピード違反の取り締まりで捕まった内田。

自分の不注意を、日曜日に会社に向かわせる部長のせいだ、という図式が内田の頭の中でできあがってしまった。

更に不機嫌になる内田だが、会社に着き見積もり書類は誰が作成しているのか調べた。

横沢奈美と木嶋ユリだった。

『ウホッ、木嶋と横沢か。どれどれ持ち物検査といきますかねー』

根っからのスケベ課長、内田均は書類を探すという名目でデスクの上や引き出しの中を弄くり回すのだった。

そして、ユリのデスクの引き出しに雄輔とのツーショットの写真が入っていた。

『こいつが木嶋の男か?この男がいなけりゃ、木嶋も俺に靡くか?』

そんな妄想を抱きながら、見積もり書類を見つけて渋々仕事をする内田だった。

そして、お昼を少し回ったところで見積もり書類の作成を終わらせた内田。

後片付けをして会社を出たのが午後一時を過ぎていた。

『腹へったな。あのファミレスで食ってくか』

内田は、昨夜ユリと食事をしたファミレスへ向かうのだった。



一方、雄輔は和之に宥められ、今一度ユリの話を聞いてやれ、ということになり雄輔はバスの時間を見計らって和之の家を出た。

バスの中で昨夜の事を思い出していたら、自分の降りる場所を通りすぎて、ファミレスを通り越した先のバス停で降りた。

雄輔のアパートから一番近いバス停が、この県道にあるファミレスの手前のバス停だが、一つ先のファミレスを過ぎた駅寄りのバス停で降りた雄輔。

お昼も過ぎていたので軽く食べていこうと、雄輔はファミレスに入ったが、昨夜ユリと一緒にいた男に似ている奴が目に入った。

『昨日の男に似てるな…でも今日は日曜日だしユリの会社も休みのはず…でも髪型も昨日の男に似てるしな。ちょっと外で待って探り入れてみるか』

そう思った雄輔は、一旦店内に入ったが駐車場の出口で男が出てくるのを待つのであった。



続く。。。




ど~も~(*´∇`)ノ♪

ちょっと二人を引き合わせるには無理なシチュエーションだろうか…

そんなことを思いながらも勢いで書いたワタクシなのであります(*´σー`)エヘヘ

雄輔は昨夜、ここで内田という男の顔を知っている。

内田も、ついさっき職場のユリのデスクで雄輔の顔を知っている。

危険な雰囲気の漂うまま次回へと続くのであります♪

今日も最後までお付き合いありがとうございました♪

またきてね(@^^)/~~~

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想い出は美しいままに…2


【真実の行方】



雄輔が居酒屋で暴飲暴食をしているとき、木嶋ユリは自宅へと帰り着いた。

『ただいまー』

『おかえり。今日は遅かったんだね。ご飯出来てるから食べちゃいな』

他界した父親が残した一戸建ての家で母親と二人で暮らしているユリ。

『あっ、お母さん、ごめん。ご飯食べてきちゃった』

『なんだ、そうなの?だったら電話ぐらいくれればいいのに…お母さん、食べずにユリのこと待ってたんだから』

『ごめーん。携帯電池切れちゃって電話できなかった』

『雄輔くんと食べてたの?』

『ううん、会社のエロ課長。仕事の話があるから食事でもって誘われたんだ…』

『そんな言い方しないの。ユリの上司なんでしょ?』

『会社出たら、皆悪口のオンパレードだから問題なし。お風呂入るねー』

そう言って、ユリは2階の自分の部屋に入った。

『携帯充電しなきゃ。雄輔から電話来てるかもしれない』

ユリは独り言を呟きながら、携帯に充電コードを繋いだ。

数秒待って、ユリは携帯の電源を入れた。

『あっ、やっぱり雄輔から電話きてた。5回も着信入ってる。ん?
メール一件来てるな……げっ!エロ課長からだ…。何であたしのメアド知ってるんだ?
あぁ、ショートメールか…。
これなら社内名簿で携帯番号もわかってるからな…。「次回たのしみにしてるよ」……って、次回なんて無いから!』

少々イラッとしながら、ユリは課長からのメールを削除した。

気を取り直して雄輔に電話をかけた。

8コール目で繋がった。

『雄輔?ごめんね、携帯電池切れちゃってて雄輔の電話出られなかった。着信入ってたから焦って今電話したの』

ユリの耳には居酒屋の賑やかな音が聞こえていた。

『今どこにいるんだよ』

いつもと違う雄輔の声には威圧感があった。

『お家だよ。今帰ってきたとこ。お酒大分呑んでるみたいだね、雄輔…』

『居酒屋で酒呑んで悪いか?』

『酔っぱらってるの?飲み会って聞いてたけどあんまり呑みすぎないでね』

『ユリ、お前さー、さっきファミレスで楽しそうにオヤジと飯食ってたよな?』

『えっ?何で知ってるの?あの人は会社の上司だよ?』

『ふーん、その後車でどこ行ったんだよ』

『そこまで見てたんなら声かけてくれればいいのに。駅まで送ってもらったんだよ。雄輔怒ってるの?』

ユリは酔っぱらっている雄輔にイラッとしていた。

『声かける前に二人で車で駅とは反対方向に行ったよな?』

『それアタシじゃないよ?別の車じゃないの?』

『何とでも言ってろ!その上司って野郎の名前教えろよ』

『雄輔、何か勘違いしてるよ?アタシのこと信じてくれないの?』

『いいから名前教えろよ!』

『名前聞いてどうすんのよ!』

『職場の部下に手を出したんだから、それなりの代償は払わねぇとな』

『雄輔いい加減にしてよ!手を出したってどういうこと?アタシは仕事の話があるからって内田課長に食事を誘われただけだよ!なに勝手にストーリー作ってんのよ!』

『内田って野郎なんだ。わかった』

雄輔は一方的に電話を切った。

雄輔の隣で何となく電話のやり取りを聞いていた和之。

『雄輔…何があったんだよ。話なら聞くぜ?今何となく聞いてたけど穏やかそうじゃなかったからな』

『ほっといてくれよ…』

雄輔にとって、幼馴染みの和之には感情を露にすることはなかった。

『ちょっと後で話そうぜ…なっ?』

『あぁ…』

雄輔は短い返事で応えた。

一方、ユリは腹の虫が収まらないでいた。

『勘違いも甚だしいよ雄輔。……課長の名前言っちゃったけど何かするつもりなのかな…だとすると、あの課長もねちっこいからなぁ…。何かされたら何がなんでも遣り返すって、よく自分で言ってるし…』

ユリは小さな不安を抱いた。

『あっ、和之くんに相談してみよう。確か携帯番号登録してたよな…』

雄輔の幼馴染みでもあり、ユリにとっても友人の位置付けである和之に相談することにした。

『飲み会には和之くんも居るだろうから、メールで雄輔が今どんな様子か教えてもらおう』

そう思ったユリは和之にメールを送った。

和之からの返信はすぐに来た。

(なんか、雄輔何時もと違うんだよ。酒は煽るは手当たり次第喰うし、何より目付きが何時もと全然違う。何かあった?)

(和之くん、ありがと。明日電話してもいいかな…詳しい話はその時に話す)

(わかった。何時でもいいから電話して。明日は日曜日だから家にいるから。俺も飲み会終わったら雄輔に話聞いてみるよ)

(ありがとう。じゃあ明日電話するね)

(OK)

そんなメールのやり取りだった。



一方、居酒屋で飲み会をしている和之は、雄輔が酔いつぶれないように気を使っていた。

酔い潰れたら話ができなくなるからだ。

雄輔がトイレに言ったとき、同席している貴志と祐二に、雄輔に何かあったらしいから悪いけど飲み会早めに終わらせたい、と言い二人も快く応じた。

それから30分ほどして飲み会はお開きとなった。

貴志と祐二が駅前で別れ、雄輔と和之が残り駅前でタクシーを待った。

雄輔は今にも眠ってしまいそうだった。

そこへタクシーが1台、ロータリーへ入ってきた。

雄輔が車を追いかけてくれ、と言った同じタクシーだった。

雄輔を先に乗せ、後から和之が乗り込んだ。

『あぁっ、さっきの運転手さんじゃないですか!さっきはごめんなさいねー!無茶なこと言っちゃって…ほんとごめんなさい』

酔っぱらいながらも同じタクシーだとわかった雄輔は、そう言って寝込んでしまった。

『お客さん、けっこう呑んでるみたいですね。えっとー、どちらまで?』

タクシードライバーは和之に行き先を聞いた。

『○○町までお願いします』

和之の言葉にドライバーは『はい』と返事をして、タクシーは走り出した。

和之は雄輔が眠っているのを確かめて、ドライバーに話しかけた。

『運転手さん、こいつさっきもこの車に乗ったんですか?』

『えぇ、先程もご利用いただきました』

『タクシーに乗って直接駅まできました?それとも別の場所に言ったとか?』

『ご利用いただきましたが、あまりお客さんの事を話すのは…』

そう言ってドライバーは黙ってしまった。

『こいつ、なんか今日は何時もと違って酒は呑むは別の友人に突っかかるはで荒れ模様だったんですよ。何か事情があるみたいだけどこの通り酔っ払っちゃって…俺、こいつの幼なじみなんですが、呑みに来る前に何処かに行きませんでした?だいぶ遅れて来たから、何かあったのかなと思って。こいつが呑みに来る前に何処に行ったか教えてくれませんか?』

運転手は、少しの間沈黙していたが、頭を掻きながら話始めた。

『お客さんのプライベート的な事は、本来口にすべき事ではないんですが…お客さんが幼なじみで心配しているようなので、お話しします』

『お願いします』

『実は、この先にファミレスがあるのをご存じかと思いますが、そこでそちらのお客さんを乗せたんです。乗り込むなり車を追いかけてくれって言われまして』

ドライバーはそこで一呼吸おいた。

和之は声を出しながら頷いて聞いていた。

『それで、その追いかけていた車は何処に向かったんですか?』

『えぇ、この先のホテル街で見失いました。そちらのお客さんはえらく落胆した感じで駅に向かってくれと言ったんです。私もホテル街で車が見えなくなった事で何となく事情がわかりました』

ドライバーはそこまで話して黙り込んだ。

『そういう事でしたか…。運転手さん、ありがとうございました。俺もこいつの心の中が見えてきました』

ドライバーは何も言わず頭だけ軽く下げた。

左折すればホテル街へ行く交差点を過ぎ、10分ほど走って和之の住むアパートに着いた。

和之は料金を払い、雄輔を叩き起こした。

『起きろ!雄輔!』

寝ぼけ眼の雄輔をタクシーから引きずり出し、和之はタクシーに手を上げてアパートに入った。

雄輔を部屋に寝かせて、和之は携帯を取り出しユリにメールを送った。

(飲み会早めに終わらせて、雄輔を俺の家に連れてきた。だから明日は俺が連絡するまで電話しないようにね)

本当はユリにも聞きたいことがあったが、やめておくことにした。

これが、波乱の幕開けとなる6月の蒸し暑く感じる夜の出来事だった。


続く。。。




ど~も~(*´∇`)ノ♪

更なる波乱の幕開けを匂わせておりますが(^-^;

雄輔は何をするつもりなのか…

和之はどう動くのか…

ユリの疑いは晴れるのか…

内田均はどうなるのか…


懲りずに次回もお付き合いくださいませ♪


いつも応援ありがとうございます♪

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想い出は美しいままに…


【疑惑】


6月にしては乾いた空気に包まれた夜だった。

木嶋ユリは初恋の想い出に誘われて、仕事帰りに広い公園の中にある小高い丘へと来ていた。

そこには大きな木があり、時々テレビドラマの撮影に使われる場所だった。

二人でこの場所に来るようになってからは、ドラマを真似てはしゃいでいた。

『懐かしい…』

ユリは、当時を思いだしクスッと笑った。

この場所へ来たのは、職場の昼休みの時間に同僚と初恋の話で盛り上がったからだ。

ユリの初恋相手である浜田雄輔(はまだゆうすけ)と、デートを重ねた場所だった。

『あれから8年か…』

ユリは大きな木の側にあるベンチに腰掛けて、別れた当時の事を思い出すのだった。




中学三年生の時に雄輔から告白されて以来、お互い二十歳を迎えるまで交際は続いた。

その間、喧嘩もあったし破局寸前まで陥ったこともあったが、なんとか破局は回避した。

しかし、お互い二十歳を過ぎた時に、二人の間に修復のできない亀裂が生じた。

それは、雄輔の勘違いが原因だった。



お互い大学には行かず高校を卒業して、それぞれ違う会社に就職した二人。

就職してからは二人で会う時間も少なくなっていたが、時間が合う時には映画や食事をしてデートを重ねていた。

そんなある日、雄輔は自分の知らない男とユリがファミレスで楽しそうに食事をしているところを目撃してしまった。

『誰だ?あのおやじ…。ユリのやつも楽しそうに笑いやがって…』

友人3人と飲み会の約束があった雄輔だが、それどころではなくなった。

ユリの携帯に電話しても、電源が落ちているのか繋がらず、かといって店内に入っていくのも雄輔には気が引ける思いだった。

『店から出てきたら問い詰めるか…』

そう考えた雄輔は、ファミレスの出入り口の近くでユリを待ち伏せるのだった。

20分ほど待ったところで雄輔の携帯に電話がかかってきた。

携帯のディスプレイに表示された名前は、飲み会予定の友人からだった。

『おぅ、雄輔。今どこ?』

友人の和之だった。

『わりぃ、和之…。ちょっと遅れる…』

『え~、何でだよ…。なんか急用か?』

『まぁ…そんなとこだ。状況によっちゃ行けなくなるかもしれない』

『そっか…。まぁ、来れるようだったら来いよ?それまで3人で盛り上げとくからさ』

『うん、わりぃな…。そっち向かうとき電話するよ』

『オッケー。じゃ、後でな』

和之はそう言って電話を切った。

雄輔は携帯をポケットに入れて店内に目を移せば、ユリと見知らぬおやじの姿が見えなくなっていた。

『あれ?どこ行ったんだ…』

雄輔が店内を見ているときに、駐車場から車が一台出てきてた。

夜なので車内はハッキリ見えなかったが、街頭の灯りで車内が一瞬だけうっすらと見えた。

二人乗っているのがわかった。

車は車道に出て、雄輔が友人の和之達と飲み会をする駅とは逆の方向へ走り去っていった。

雄輔は考える前にタクシーを探した。

運よく空車の表示を出したタクシーが、二人の乗った車が走り去った方角から走ってきた。

雄輔は、車道に飛び出し手を上げてタクシーを停めた。

タクシーのドアが開き、雄輔は乗り込むと同時に運転手に『Uターンして今すれ違った車追いかけて!』と強めの口調で言った。

幸い二人が乗った車の後には一台しかいなかった。

昼間でも、それほど車の往来は多くない県道。

夜になれば、行き交う車は更に少なかった。

タクシーは、いとも容易くUターンをして加速した。

『あのー…、前方に見える車を追えばいいですか?』

タクシーのドライバーが戸惑うような感じで雄輔に聞いてきた。

『あっ、あの車の前に走ってる白っぽい車を追いかけて』

『1台前にいる車ですね。ただ、この車や前にいる車が信号など引っかかったら諦めてください。職務上無理な運転はできませんので』

タクシードライバーはそう言って自分の立場を雄輔に示した。

『そうですね。わかりました。でも、極力見失わないでください』

『わかりました』



ちょうどそのころ、ファミレスの駐車場からもう1台車が出てきた。

その車は、駅の方へと走り出した。

『木嶋くん、このあと駅前のカラオケとかどう?』

ユリの勤める会社の上司である内田均は、部下であるユリを仕事の話と称して食事に誘ったのだった。

そして今度はカラオケに誘おうとしていた。

『すみません、今日はもう帰ります。携帯も電池切れちゃってるし、彼から電話来て繋がらないと心配するので…』

『そうか…でも、今日は、って言うことは次回もあるって受け取っていいのかな?』

ユリは返答に困った。


さっきも仕事の話なんか少ししかしなかったのに、今度はカラオケ?
下心丸見えじゃん。
スケベな上司だけど同じフロアの上司だからな…
今後のこともあるし、ここは当たり障りなく断るか…。


そう考えたユリだった。

『はい、お時間が合うようなことがあれば…』

『おぉ、嬉しいね。良かった。じゃあ、近いうち時間作るから。木嶋くんの時間も俺がなんとか合わせるようにするよ』

『あっ…は、はい』


はい、とか言っちゃったよ…
不味いぞ…非常に不味いぞ、これは…。
まぁ、その都度断ればいいか。


『駅に着いちゃったよ。まっ、次回も約束できたし、今日はここまで…だな』

『は、はい。お疲れ様でした。あっ…』

『ん?どした?やっぱりカラオケ行くか?』

『い、いえ…ごちそうさまでした』

『あぁ、今度は高級レストランでフルコースとか行こう』

ユリは車を降りてドアを閉め、会釈だけして駅へ向かった。

『なーにが、今度は高級レストランだ!エロおやじ!今日はここまでとか言ってたけど、勝手に一人でどこまでも行ってろ!』

ユリはぷんぷん怒りながら改札を抜けた。



その頃雄輔を乗せたタクシーは、二人が乗った乗用車の後ろに着いていた。

前方に信号機が見えた。

青から黄色に変わったところで、二人が乗った乗用車は左折した。

雄輔が乗ったタクシーは赤信号に引っ掛かった。

『運転手さん、今のは行きでしょ!』

雄輔はイラついたように言い放った。

『お客さん、無茶言わないでください。今ので左折したら完全な信号無視になっちゃいますよ』

タクシードライバーは、勤めて冷静に雄輔の無茶ぶりに応えた。

信号が青に変わり、タクシーは少し早いスピードで左折した。

雄輔は左折した先に何があるのか知っていた。

真っ直ぐな道の先にはラブホテルが5件あるホテル街。

追いかけていた乗用車のテールランプは見えなくなっていた。

『お客さん、車いなくなりました。どうします?』

タクシードライバーは、ホテル街を抜けた先は狭い道で車はあまり通らない道だと知っていた。そして雄輔の心境を察しスピードをおとした。

『運転手さん、この道の先は何処かに繋がってます?』

雄輔は落胆した感じでドライバーに聞いた。

『えーと…、この先は道路が狭くなって、すぐ横にある高速道路を潜ると反対側に抜けられます』

『反対側にはなにがあるんですか?』

雄輔は何があるのか知っていたが、敢えてドライバーに聞いた。

『まぁ…そこに見える同じようなホテルが数件あります』

雄輔はため息をついて、ほんの少し間を置いて『すみません、駅に戻ってもらえますか?』と、ドライバーに告げた。

『わかりました』

ドライバーは、それだけ言って車をUターンさせて駅に向かった。

雄輔はタクシーの中で、友人の和之に電話をかけた。

『おぉ、雄輔。用事終わった?』

雄輔の耳に、居酒屋の賑やかな音が聞こえていたが、それは遥か遠くから聞こえているような気がした。

『あぁ…終わったよ。今からそっち行くよ』

『わかった。待ってるよ』

和之は、雄輔の魂が抜けたような声に違和感を感じ取った。

ほどなくして、タクシーは駅に着いた。

『運転手さん、無茶なこと言っちゃってすみませんでした』

雄輔は料金を払いながら頭を下げた。

『いやいや、気にしないでください。私もお客さんの要望に応えられなかったので。これから飲み会ですか?』

お釣りを渡しながらドライバーが雄輔に聞いてきた。

『えぇ、そこの居酒屋で友人が待ってるんです』

『そうでしたか。酒は一時的でも何かを忘れさせてくれる事がありますからね。ごゆっくり…』

雄輔はお釣りを受取り車を離れた。

何気なく振り返り、雄輔はタクシーを見た。

個人タクシーだと改めて気が付いた。

気の良いおじさんだな…

そんなことを思いながら雄輔は居酒屋へ向かった。



居酒屋に入り、雄輔は店内を見渡し和之達を探した。

座敷の方で手を振る和之を見つけた。

店員が雄輔に近寄ってきたが、連れがいるので、と雄輔は座敷を指差した。

店員は雄輔を座敷まで案内して注文を待った。

『巨峰サワーと納豆オムレツ。あと唐揚げ』

雄輔は店員に頼んだ。

『遅かったな、雄輔。来ないかと思ったぜ』

和之が雄輔の顔を見ながら話しかけた。

『何かあったのか?』

和之は覗き込むように雄輔の顔を見た

『あぁ、ちょっとな…』

雄輔がそう言ったときに巨峰サワーがテーブルに置かれた。

『よし、みんな遅れてごめん!乾杯しよーぜ』

雄輔は勤めて明るく振る舞おうとした。

皆がグラスを持ったのを確認して『さっ、飲もーぜ!乾杯!』

皆がグラスを合わせた。

雄輔は、一気にグラス半分以上飲んでしまった。

空きっ腹に染み込む感じで体の中が熱くなる感じがした。

『おいおい、いきなりそのペースですか?大丈夫かよ雄輔…』

友人の一人である貴志がいつもとは違う雄輔を見ながら言った。

すでに、テーブルに置いてある焼き鳥を手に取り一串一気に頬張る雄輔。

和之は、そんな雄輔を見て、やっぱり何かあったな?と思うのだった。

しかし、今は追求しない方が良さそうだと思った和之は『ほらほら、呑め呑め食い散らかせ!』と言いながらグラスを持ち、もう一度雄輔とグラスを合わせ乾杯した。

雄輔は巨峰サワーを二口で飲み干してしまった。

『和之は何呑んでるんだ?』

雄輔が和之のグラスに目をやった。

『俺はコークハイ』

和之が答えると、雄輔は店員を呼びコークハイを頼んだ。

コークハイはすぐにテーブルに置かれた。

雄輔は焼き鳥を、もう一本一気に頬張りコークハイで流し込んだ。

これまたグラス半分以上一気に呑む雄輔。

3人は雄輔の呑みっぷり食べっぷりに呆気にとられた。

『ど、どうしちゃったのかな?雄輔くん?』

今度は友人の一人、祐二が雄輔に声をかけた。

『ん?喉乾いてるし腹も減ってるからな!この焼き鳥美味いな』

そう言って雄輔は焼き鳥三本目を一口で串から引き抜いて頬張り、残りのコークハイで流し込みおかわり。

雄輔は一時間もしないうちに酔っぱらうのであった。




続く。。。



ど~も~(*´∇`)ノ♪

今回の物語は、4月2日に書いた
「想い出は美しいままに」という詩を
モチーフに書いています。

【想い出は美しいままに】

あまり長くなっちゃうと読んでくださる方が大変なので、ここで一旦切ります♪
このあとも続きますので、どうぞよろしく♪

またきてね(@^^)/~~~

【想い出は美しすぎて】八神純子

いつも応援ありがとうございます♪

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約束…


流れる星に貴女を想い

繋げる星に貴女を描き

夜のしじまに想い出の歌を口ずさんだ


変わり果てた想い出の場所は

記憶の中ではあの頃のまま


果たせなかった約束も

今でも私の心に変わらず残る


その約束はこれからもずっと

私の心の一部として大切にしておく


まだ先の事だと思うけど

いつしか貴女に逢えるときが来たら

その時に叶えるから…

だから

その時までの約束ね…



美香。。。





ど~も~(*´∇`)ノ♪

皆さん、こと座流星群見ました?

横浜では、夜明け前あいにくの曇り空だったので見られませんでした。

【こと座のギリシャ神話】
オルフェウスとエウリディケ


【こと座の解説と神話】
Webプラネタリウム感覚♪

この、こと座の神話は【黒いオルフェ】という映画にもなっているんですね。

ストーリーを読んでみたら、中々神話のお話に近い感じで作られているんだなー、と思いました。

Webプラネタリウムには表現されていませんが、映画では終盤でオルフェウスが石を投げられて……
というシーンがあるようで、その違いを調べてみたら神話の中に、石を投げられるオルフェウスのお話がありました。
映画の中で、オルフェウスが石を投げられるシーンに頷きました。

【黒いオルフェ】Wikipedia

オルフェウスのような悲劇にならないように約束は守ろうね(*^^*)b

と、いうことで…
今日の一曲はこれで決まり♪
⬇⬇⬇⬇⬇
【黒いオルフェ】

映画は知らなかったけど
この曲は以前から知ってました♪
ギターソロの哀愁ある曲です。

ではこのへんで♪
最後までお付き合い
ありがとうございました😆💕✨

またきてね(@^^)/~~~

いつも応援ありがとうございます♪

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夜空の散歩…


輝く星は私の瞳に宿り


夜に塗りつぶされた空は


夜明けを待つ私の心…



瞳の中の星を私の心に灯せば


夜明けまでの夜間飛行…




翼を広げたペガサスに乗り



地上の星を見下ろしながら



過ぎ行く星に昨日を見て



見上げる夜の星に今を見て



昇る朝陽に望むものは



穏やかな一日であればいい…




ただ、今は…


せめて朝陽が昇るまで


ペガサスの背中で


一時の夜間飛行を…


せめて今だけは


日々の喧騒を忘れて


星の下で眠りたい…



美香。。。





どもども(*´∇`)ノ♪

今回の詩は…
妄想ぶっ飛びました(*´σー`)エヘヘ

不安だらけの毎日だから、たまにはペガサスで
夜の空を飛んでみようと思ったのであります♪

久しぶりに登場♪
オリンポスの天使、エヴリルの相棒
ペガサス💕


この子は私の妄想のなかで
時には月へ…
時には銀河へ連れていってくれます♪(^-^;

ペガサス

こんなご時世だもん♪
このくらい妄想してもいいよね( *´艸`)

今回の記事に合う歌は…こちら♪
⬇⬇⬇⬇⬇
【見上げてごらん夜の星を】
ギターソロのインストです♪
なぜか涙が溢れてしまいます…

【ジェットストリーム】

今日も最後までお付き合い
ありがとうございました♪

またきてね(@^^)/~~~

いつも応援ありがとうございます♪

テーマ : 詩・想
ジャンル : 小説・文学

風に誘われて…




透き通る風の囁きに木々が応えた


サワサワと掠れる声に耳を傾ければ


静かに語り合う自然の営みに包まれて


いつしか私の心も自然の中に溶け込んでいった…


目の前を流れる川に時の流れを思い


二度と戻らない今日を振り返る…


今日の私は他人に優しくしていただろうか…


今日の私は他人を傷つけなかっただろうか…


今日の私は笑顔でいられただろうか…


完璧な一日なんていつまでたっても来ないものだとも思う


誰もが思い描く自分の未来


誰もが理想に近付けようとした過去


そして誰もが明日を思い描く今…


今の思いを日記に認めておこう…


今日よりステキな明日のために…





どもです(*´∇`)ノ♪

この詩は10年前の5月に書いたものです。

仕事が早く終わったこの日。

川沿いの木がある場所に寄り道したときの私の心情を詩にしたものです♪

この頃は、よく川の流れを見ながら詩を書いていました♪


今日の横浜は朝から雨☔
昨日の気温を13度下回る9度。
肌寒い1日でした。
そして明日は19度まで気温が跳ね上がるようです。

全国的に寒暖差が大きいみたいで、皆様においては体調崩されませんようにお気をつけください。

そして今日のニュースでは、大きな商店街の昨日の映像を見て人が溢れていることに、驚くと同時に自粛要請ってぜんぜん意味ないじゃん…と思うのは私だけではないと思います。

これじゃ感染者が増え続けているのも頷けちゃいます。

5月6日までの緊急事態宣言なんて無理でしょう。

緊急事態宣言が解除されたら、収束されないまま人が出てきて、更に感染者が増えるものと思われます。

緊急事態宣言延長で経済もパニック。

更に事態悪化になる恐れもあるでしょう。

路上や自宅での変死も出てきているようで、コロナ感染によるものと言われています。

こういった状況は一月前の中国でも同じことがありました。

路上で倒れてそのまま死亡。

日本でもそういった状況になったのだと思います。

外出は極力控えましょう。

中国や諸外国は完全に都市を封鎖して外出禁止。

日本では強制力の弱い自粛要請…

商店街の込み合う人を見ていると、5月6日に収束に近付けようなんて無理だと思います。

真剣に収束させようと自粛している人たちがいるのに商店街や海や観光地に溢れる車や人。

もう少し真剣に収束させようと思わないのでしょうか?

千葉県でおきた大型店でのマスク争奪戦は、最初は外国のことだと思いました。
日本で起きたマスクの奪い合い…
日本人らしからぬパニックぶりでした。

もう少し真剣に自粛できないのかな…
と思うワタクシです。

皆さん、早くコロナを収束させるには自宅に籠るのが一番だと専門家の方も仰ってます。

お家に居ましょう(*^^*)b


一市民の私が偉そうなことを言ってすみません。


では、このへんで(@^^)/~~~

【癒しのギター】ヒーリング
なんとも心地好いギターの音色です♪

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ジャンル : 小説・文学

生きてこそ…


)意思のない雲は風に流され

)気付けば風に形を変えられる雲は

)手の中に掴んだ夢のように消えてゆく…

)この長いようで儚い旅もまた

)空に浮かぶ雲のように時に流され

)形を変えながらやがて消えるのだろう…


)流れる時に終わりなく

)愁いの中で喜びを見つけ

)夢の儚さに希望を見つけ

)目に見えない未来は麗しくて

)もどかしくもある人生に心を遊ばせれば

)新しい朝に心踊らせた幼い頃のように

)瑠璃色の鳥を探したい…




どもです(*´∇`)ノ♪
まだ身体は本調子ではありませんが、ブログを書きたくなっちゃって😃💦
皆様にはご心配をお掛けしております。

微熱は上がったり下がったりで安定せず、咳も治まったり治まらなかったり…
頭痛と結膜炎は自己治癒で治まりました。
体の痛みとダルさは以前からあるのでコロナの影響かどうかもよくわかりません。
PCR検査も条件に満たずできません。
自分では風邪だと思っていますが…😃💦
そうは言っても定期的な腎症(難病で予後不良)の検査も万が一コロナだったら不味いので一月先伸ばしにしました。
外出も、今まで通り買い物以外外出していません。
買い物はいつも閉店前に、ささっと終わらせてます。
武漢肺炎(コロナウイルス)は見えないからこそ慎重にならざるを得ません。
みなさん、外出を控えてお家に居ましょう。
(*^^*)b


(こ)こんな小さな生き物に

(ろ)露骨なほどに脅かされて

(な)何とも歯痒い自粛の要請

(に)憎たらしいけど見えない奴に

(ま)負けたくないのは皆の思い

(け)結束団結思いを一つに

(る)流浪控えて籠らなければ

(な)奈落の底に落ちかねない…


家にこもり落ち着きましょう。
早くコロナを収束させるにはそれしかありません。

皆さんも十分お気をつけて(*^^*)b

【木の葉の丘】フィル・オクス

【木の葉の丘】森山良子

いつも応援ありがとうございます♪



追伸
私がkブログ更新お休みしているのを知っているはずなのに毎日訪問してくださる方々…
本当にありがとうございます。
とても励まされ早く元気になり、ブログを更新したいです。
書きかけのショートストーリーも終わらせなきゃ😃💦

今日は調子いいので一つ更新♪

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プロフィール

美香

Author:美香
いらっしゃいませ♪
LGBT(トランスジェンダー)美香のブログへようこそ~♪

このブログは、私のリアルな日常や思うこと、感じたこと、など書いてます。
エッチな記事も含まれてますので苦手な方は飛ばして読んでくださいね♪

リンクはご自由にどうぞ♥

また、ご連絡いただければ、よろしければ私の方でもリンクさせていただきます♪

よろしくお願いいたします♪

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