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リネージュ2 二次創作長編小説 13


血盟軍隊ギランへ…ダークエルフ




処刑場で、クラゥディとガルシニア達がヌルカ血盟集団と闘っていた頃…

リザードマンの縄張りでオルマフムとリザードマンに襲われリザードマンに装備を全て奪われたサラは、今更ながらギランへ行こうとしたことを後悔していた。

サラを生け捕りにしたリザードマン達は、また旅人を襲うためにサラを囮にしようと考えた。

そして体の大きなリザードマンに担ぎ上げられたサラは海岸の方へ連れていかれるところだった。

サラは両手をリザードマンにガッチリと掴まれ暴れることすら出来なかった。

サラの脳裏には、この近くでリザードマンに殺されていたエルフの女性の事が再び甦っていた。

『私もあの娘みたいに…』

そう思ったサラの身体は小刻みに震えていた。

『この女、やっとおとなしくなったぜ。おまけにガタガタ震えてやがる。ほれっ!助けてーって大声で叫んでみろや!』

サラをガッチリ捕まえているリザードマンの一匹が薄ら笑いを浮かべサラを見て言った。

『まぁ、叫んだところでこんな夜中に俺達の縄張りに居るようなバカはお前だけだろうから誰も助けちゃくれないだろうがな!』

サラの腕をガッチリ捕まえているもう一匹の体の大きなリザードマンがニヤニヤ笑いながら周りにいる仲間達に聞こえるように大きな声で言ったその時だった。

暗い夜の空気がざわめき始めた。

地響きのような音が聞こえて夜の空気が激しく揺すられ始めた。

『な、なんだ!!』

異様な空気のざわめきと地響きが地面を小刻みに揺らしている事に、リザードマン達は立ち止まった。

空気のざわめきと地響きは次第に大きくなってきたその時、道の真ん中でサラの腕を捕まえているリザードマンの横を大きな物体が通りすぎた。

その物体は少し先で止まった。

『トカゲ野郎が道の真ん中で女を担いで何してんだ?』

硬い鎧を身に纏ったストライダーに乗ったファイターの男だった。

月明かりの中で、その姿を見たサラは叫んだ。

『助けてっ!!助けて!!』

サラの声は悲鳴に近かった。

『生きているのか?』

サラの声に反応したファイターの男はストライダーから飛び降りた。

『お願いです!助けて!』

男は長い槍を手にサラを担いでいるリザードマンに近づいていった。

『女を降ろしてやれ』

静かな口調で男は言った。

いつの間にか空気を揺るがすほどの地響きは、小さくなっていた。

『てめえに指図されて、はいそうですかって言うこと聞くとでもおもっ…うっ!』

男の槍の刃先が一瞬で、サラを担いでいるリザードマンの口の中に飛び込んできた。

『女を降ろせ』

ファイターの男の槍が、更にリザードマンの口の奥に入った。

『てめえ一人で俺達相手に勝てると思ってんのか!?』

別のリザードマンが男ににじり寄ってきた。

『トカゲ野郎共が多かろうが少なかろうがそんなことはどうでもいい。これが最後の忠告だ。早く女を降ろせ』

男は相変わらず静かな口調で言った。

『なにが最後の忠告だ?そっくりそのままお前に返してやるわ!』

そう言って、別のリザードマンが横から男に剣を振りかざしてきた。

ファイターの男は慌てることなくリザードマンの口の中に入っている槍を前に突きだしリザードマンの頭を槍で貫いた。

すぐに槍を引き抜き、もう一方の槍の刃で横から襲い掛かってきたリザードマンの腹に槍を突き刺した。

サラを担いでいたリザードマンは瞬時に絶命してサラはリザードマンから解放された。

地面に転がったサラは、すぐにその場から離れた。

その時サラは、背後に異様な気配を感じた。

振り向くと、うっすらと月の光に照らされた幾つもの光点が見え、それが動いていた。

サラは無意識に後退りをしていた。

『何?何の光?』

更なる恐怖を感じたサラに近付いてくる人影が月の明かりで徐々にハッキリと見えてきた。

エルフの女性だった。

『怖がらなくて大丈夫よ。私はアンジェリカ。あそこでリザードマンと闘ってる盟主の軍隊の一人よ』

そう言いながらアンジェリカは、サラに自分のローブを羽織らせた。

『あ…ありがとうございます』

サラは訳も判らずアンジェリカと名乗る女性に渡されたローブを震えが止まらない身体に巻き付けた。

そして大勢いるリザードマンと一人で闘う盟主といわれる男を見た。

長い槍を巧みに振り回しリザードマンを倒していた。

『あの…あの人は一人で大丈夫なのですか?』

サラはアンジェリかを見て心配そうに言った。

『あの人なら一人で大丈夫よ。リザードマンがどれだけ沢山いても負けるような人じゃないから』

アンジェリかは、そういってサラの顔をみた。

次から次へと槍使いのファイターに襲ってくるリザードマン達は次々と槍の餌食となっていた。

月の明かりで、槍の刃先がキラキラと光っていた。

その槍の刃先は、まるで生き物のように複雑な光の軌跡を描いていた。

槍が、一振りされる度にリザードマン4~5匹がバタバタと倒れていった。

『おらおらー!死にたくない奴は、早く尻尾巻いて帰れ!!』

槍使いの血盟軍隊長の一喝が闇に木霊した。

文字通り尻尾を巻いて逃げていくリザードマンもいれば、増援に駆け付けるリザードマンもいた。

だが、たちまち槍の餌食となっていった。

そして、生き残った者達は一目散に海岸の方へ逃げていった。

乱闘は血盟軍隊長一人の一方的勝利に終わった。

軍隊長は、道の隅に落ちていたサラの装備一式をかき集め、軍の隊列へ戻ってきた。

『さっきの娘は何処にいる?』

軍隊長はサラを探していた。

サラの傍にいたアンジェリカが、サラの背中をポンと押して前に出るよう促した。

オズオズと前に出たサラは軍隊長の前に行き、敬意を表し頭を下げた。

『助けていただきありがとうございました』

サラは丁寧に、もう一度頭を下げた。

『助けて、と言われたから助けたたけだ。気にするな』

穏やかな口調で、そう言うと、軍隊長はリザードマンに奪われたサラのローブや武器をサラに手渡した。

『それより、何でこんな危険な場所を夜中に娘が一人で歩いている?何処へ行くつもりだったんだ?』

呆れたように、隊長はサラに問いかけた。

『はい。私の友達がギランへ戦争に行ってしまいました。それで…』

サラは、そこまで言って黙り込んでしまった。

『そうか…その友達というのは男か?女か?インナドリル軍の増援部隊なのか?』

軍隊長がリザードマンの血で汚れた槍の両尖端の刃先を拭きながら言った。

『男です。彼はギラン城主のリキさんと一緒にグルーディオからゲートキーパーでギランへ行きました』

サラが応えると、『おぉ、リキ殿を知っているのか?ならば、その彼は我々の味方だ。我々はリキ殿に借りがある。その借りを返すべく、ギランの増援部隊となり卑劣なインナドリル軍を蹴散らしに行くところだ。あなたの彼が敵でなくてよかった。しかし…愛する者の傍に居たい気持ちは解るが無茶はするな』

そう言って、槍の刃先を拭き終わった軍隊長は、自分の腰に着けていた小物入れの中からドラゴンの笛を取り出し、ストライダーを召喚した。

『このストライダーを使いなさい。ギランまで一緒に行こう。この先には、まだ危険な所がある。この軍隊の中には女もいるから誰かと一緒についてきなさい』

サラは丁寧に感謝の気持ちを伝え、近くにいたアンジェリカを見た。

アンジェリカは小さく手を振ってサラの視線に応えた。

『早く自分のローブに着替えなさい』

『はい』

サラは返事をして、アンジェリカの所に戻っていった。

そして、軍隊の中の数人の女性達に囲まれ、他の者達から見えないように素早く着替えを済ませた。

軍隊長は近くに倒れているウルフのミミを見つけて側に行き抱き上げた。

『このウルフは貴女の召喚獣か?』

軍隊長はサラの方を見ながら叫んだ。

『はい…私を庇ってくれて…』

着替えを終えたサラは、そこまで言って黙りこんだ。

『お前は主人を守り通したんだな…』

軍隊長は、まだ温かいミミを抱いたままサラの側へ運んだ。

『ミミ…助けてくれてありがとう…』

サラは軍隊長から、ミミを受け渡してもらいミミに頬擦りをして地面に静かに横たえた。

ミミの鼓動も息づかいも感じられなかったサラは涙を溢していた。

そして傷ついたウルフのミミの召喚を戻した。

サラの準備が整ったのを見て軍隊長は、ストライダーに跨がり右手の槍を高々と上げた。

『よし!出発だ!行くぞ!!』

後続の軍隊から、地響きのような男達の咆哮が聞こえてきた。

その声は木霊のように断続して聞こえてきた。

サラは、その咆哮に圧倒された。

いったい何人位いるんだろう?

そう考えたら何故か鳥肌がたった

そして軍隊は隊長を先頭に動き出した。

徐々にストライダーのスピードがあがっていって、ストライダー達の足音は地響きとなり、暗闇にいつまでも響いていた。


そして…そのまま何事もなく数時間走り続け、黒い空は闇から薄い紫色へと変わっていった。

誰も何も喋らずに、ただギランへ向けて黙々と走り続けていた。

やがて空は白み始め、夜明けを迎えた。

サラは睡魔と闘いながらただただ、アンジェリカの後ろに付いているだけだった。

ようやく太陽が顔を出したとき、砂嵐が吹き荒れている荒れ地、荒野の入り口にたどり着いた。

ここには、小さな村があった。

先頭を走る血盟軍隊長は村の中へと入っていった。

後続の者達も、次々と村に入ってきた。

軍隊長は、ストライダーを降りて後続の軍隊の方へ向き、

『ここで暫く休憩をとる。皆、少しの間だが身体を休めてくれ』

後続軍隊の者達からは、安堵の溜め息が聞こえてきた。

皆はストライダーを降りて、ストライダーに水や食べ物を与えていた。

アンジェリカもストライダーに水と食べ物を与えていた。

サラの乗っていたストライダーも、物欲しげに

『くぅ~くぅ~』

と、サラを見ながら鳴いていた。

ストライダーにあげる水も食べ物もサラは持っていなかった。

『ごめんね。今、水と食べ物探してくるからね』

サラはストライダーを連れて、村にある小さな店に入っていった。

雑貨店の中には、体力回復ポーションや魔法攻撃を受けた時に自分のダメージを最小限にしてくれるアクセサリーや食べ物の他、ペット用の水と食べ物も置いてあった。

『すみません。ストライダーにあげる食べ物と水を下さい。それからパンと私の飲む水もください』

サラは店主に声をかけた。

初老の女性店主は、はいよ、と言いながら、サラの注文した品物を出してくれた。

『あなたも戦争に行くのかい?』

サラはお金を出しながら『いいえ、私はギランに行くけど戦争をしに行くんじゃないの』

『そうかそうか。よかった。戦争なんかするもんじゃないよ。私の主人も戦争に行ったんだ。だけど私を残して死んだ。私に何も言わず城を攻めに行って死んだ。残された家族の悲しみも知らずにさ…』

そう言って女性店主はサラの頼んだ品物をサラに手渡した。

サラはお金を渡し、代わりに品物を受け取った。

『…どうも』

サラは、女店主にそれだけ言って店を出た。

アドロの事が一層心配になった。

まだ戦争は始まっていない。

サラは、なんとしても戦争が始まる前にアドロを見つけて一緒にグルーディオに帰るつもりでいた。

そして、ストライダーに食べ物と水を与えてから自分もパンと水でお腹を満たした。

お腹が満たされると強烈な睡魔が襲ってきた。

サラはストライダーに寄り掛かると、すぐに眠り込んでしまった。

暫くして軍隊長の声で目が覚めた。

『さぁ!皆起きてくれ!まだ眠いだろうが、そろそろ出発しなければならない!本日、夜までにはギランに着くと思う。明後日の朝にはインナドリル軍との決戦である。インナドリル軍もかなりの部隊を増援していると思われる。しかし我々は必ずやギランを奪還し、リキ殿に今まで通りギラン城主として君臨してもらうと共に、リキ殿が手を貸してくれた我々の過去のアジト戦、勝利の恩を返す事ができる!リキ殿の軍隊はインナドリル軍の不意討ちを食らい壊滅的な状態である!我々はリキ殿の軍隊となりギランを奪還し、後に防衛軍となりギランを守る事となるだろう!』

隊長は、そこまで言って自軍の兵達を見渡した。かなりの数の兵隊が居るにも関わらず誰一人言葉を発する者が居なかった。

その光景を目の当たりにしたサラは、軍隊の統率と軍隊長の統率力に改めて驚いていた。

そして隊長は自分の槍を高々と挙げ、力強く叫んだ。

『皆の無事を祈る!出発するぞーっ!!』

うぉーっ!!

男達の力強い咆哮が地響きとなってサラの身体を震わせた。

再び軍隊長を先頭に兵を乗せたストライダー達が静かに動き出した。

軍隊の咆哮は、まだ後ろの方から聴こえていた。

そしてストライダーは徐々に速度を上げていった。

先頭を走る軍隊長は、荒れ地の入り口に向かっていった。

後続の者達も隊長に続き、隊列を整えて次々と荒れ地へと入っていった。

今まで通って来た道は、海に沿ってギランまで繋がっている道でギランへ行くには距離的に遠回りだった。

荒れ地を通ることによって、時間も距離も短縮できるのだった。

ただ、道らしい道が無いので方向を見失う事も多々ある上に様々なモンスターが居るので、この荒野で命を落とすのも多かった。

そんな荒野の中でも、大軍隊を引き連れてストライダーに乗り先頭を走る軍隊長は、戸惑うこと無く荒野を走り続けて行った。

時折、激しい砂嵐が巻き起こり視界が悪くなる時もあったが皆、ギランを目指し黙々と走り続けていた。

後にインナドリル軍が待ち伏せていることを知らずに・・・。



続く…

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