グルメンのタカと私は、ウェザニス大雪山の頂上に2日かけて、ようやくたどり着いた。
途中、突然雪が降って吹雪になったと思ったら太陽が顔を出してお天気になったり…山の天気は変わりやすい…
そんななか、ようやくたどり着いたウェザニス大雪山の山頂。
ここには、アイスドラゴンというモンスターの巣窟がある。
タカの情報によれば、アイスドラゴンの巣窟の中には魔昌石がたくさん転がっているらしいのだ。
なんでも、アイスドラゴンの体の鱗は剥がれ落ちると魔昌石に変わってしまうらしい。
どうしてアイスドラゴンの鱗が魔昌石に変わるのかは、ハッキリとは解っていなかった。
ただ、それは限りなく魔昌石に近い石という噂もあった。
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『タカてぃん、やっと着いたね~♪』
『だぬ~♪こんだけ大変な思いしてきて、アイスドラゴンの魔昌石情報がガセネタだったらどうする?お姐?』
『ん~…その時はタカてぃんに責任とってもらうw』
『え~、俺が?例えば?』
『例えば……………………(///∇///)エヘ』
『あれ~?なに顔赤くしてんだよ、お姐?』
『べ、べつに~♪~(´ε` )』
よ、よからぬ妄想が私の頭のなかを駆け巡ったw
『よ~し、お姐!そろそろいくぜ!』
『えっ?まだダメ…わたしまだイッ…あっ(o゚Д゚ノ)ノイヤイヤイヤ(-д- 三 -д-)チガウカラ』
よよ、よからぬ妄想が頭のなかを抜け出しかけた…w
『なに、ワケわかんないこと言ってんのwお姐はwほら、たぶんあの洞窟がそうだよ』
私は、タカの指差す方向をみた。
雪で白くなった山肌にぽっかりと開いた黒い洞窟の入り口が見えていた。
私とタカは、静かに洞窟の入り口に近付いた。
タカが、わたしを見ながら口もとに人差し指を当てて私を自分の後ろに着くよう指示して、洞窟の中の様子を伺った。
私はタカの背中に手を当てて息を殺すように静かにしていた。
タカの背中から、私の手に伝わる鼓動が一際強くなったように思えた。
私は別の意味で鼓動が高まったりして…(///∇///)
私の鼓動とタカの鼓動がシンクロしそうになった時、タカが私の方に振り向き私の耳に手を当てて『お姐、雪の玉作って…』と、囁くように私に言った。
耳元で囁かれるのが弱いわたし。
「パローレパロレパローレ♪」
妄想テンションMax( 〃▽〃)
妄想渦巻く私の耳に聞こえたのは…ゅ○ん○○さわって…と…(///∇///)やだぁ…♥
男の人は、緊張感高まると自分の股間を触って気持ちを落ち着かせる人がいる、と聞いたことのある私は…w
ドキドキしながら戸惑うふりして、私はタカの股間に手を伸ばした(/▽\)♪キャー♥
『だぁーーっ!お、お姐っ!どこ触ってんの!(///∇///)』
『え~…、だって~…タカてぃん、○ん○ま触ってって言ったじゃん( 〃▽〃)だからわたし…』
『俺が言ったのは、雪の玉作ってって言ったの!( 〃〃)雪の玉を洞窟の中に投げるつもりだったのっ!』
『なんだぁ~♪そうならそうとはっきり言ってよ~♪勘違いしちゃったじゃん(///∇///)』
『はっきり言ったはずだけど?と、とりあえず手を離してくれる?(///∇///)』
と、その時…
洞窟の中から低いうなり声が聞こえてきた。
私達の声に気付いたアイスドラゴンが、低いうなり声と「どすん、どすん」という足音とともに洞窟から表れた。

『ほら~♪タカてぃんが大きな声出すから~♪』
キンチョーカンゼロ(´ε`;)ゞ
『お姐のとんでもない勘違いが原因でしょ!ほらっ!俺の後ろに隠れて!』
突如、アイスドラゴンが私達に向かってきた。
『お姐っ!横に跳んで避けろーっ!』
タカは左に、私は右に跳んだ。
アイスドラゴンは、雪で横滑りしながら向きを変えて、私に向かってきた。
しかし…私も、ハンターの端くれ。
背中にくくりつけてある剣を抜き、身構えた。
『お姐っ!』
タカがアイスドラゴンの後ろから走ってきた。
私はアイスドラゴンを直前で交わし、剣をアイスドラゴンの体に当てた。
ガチンと硬い感触が剣から手に伝わった。
その時、私の剣がアイスドラゴンの硬い鱗を剥がした。
転がりながら私は体制を立て直して剣を構えた。
タカも私の横に並び剣を構えた。
『お姐っ!中々やるじゃん』
『まーねー♪皆の闘い方見てきたからね~♪』
アイスドラゴンが向きを変えて私達に向かってきた。

タカは、すかさず攻撃魔法でアイスドラゴンの動きを鈍らせた。
と、その時だった。
一際冷たく強い風が吹いた。
私達に向かってきていたアイスドラゴンは、動きを止め空を見上げ後退りを始めた。
そして、アイスドラゴンは急いで自分の洞窟に走っていった。
『なんだ?』
タカは空を見上げた。
雲行きが変わり雪が降りだして、たちまち吹雪となっ
た。
『お姐っ!こっちだっ!』
タカは私の手をとり、私が引き剥がしたアイスドラゴンの鱗を拾い上げ、目についた山肌の隙間に入り込んだ。
タカは私を抱き締めるように、自分の背中を外に向けて私を包み込んで、急激な冷え込みと冷たい風と雪から私を守ってくれた。
猛烈な吹雪は暫く続いた。
タカの体の温もりが私を暖めた。そして二日間の疲れから、私は眠気を感じ始めた。
それをタカは見抜いて、私の体を揺さぶり耳元で囁いた。
『お姐…寝ちゃダメだよ…この寒さの中で寝たらダメだ…』
ものすごい風のなか、眠気のせいか?タカの声が私の耳元で熱く囁かれたように聞こえた。
「パローレパロレパローレ♪w」
『大丈夫だよ…タカてぃん』
睡魔に襲われているのはタカも同じだった。
お互い声を掛け合い睡魔と闘った。
ものすごい吹雪が修まったのは数時間経ったあとだった。
雲が途切れて、その隙間から夕日が見えた。
『お姐…アイスドラゴンの鱗も手に入れたし、暗くなる前に少しでも山を下りよう』
『うん、そうだね…』
私は夕日に照らされた山頂を見た。
吹雪になる前とは様子が変わっていたのだ。
雪と風は二人の足跡を消して山肌もアイスドラゴンの洞窟も何処にあるのかわからなくなっていた。
『たぶん…こっちだと思う』
そう言ってタカは歩きだした。
タカに続いて私も歩きだした。
次第に辺りは暗くなり晴れた空の月明かりだけが頼りだった。
『ねぇタカてぃん…なんか道が違うような気がする…』
『お姐もそう思う?』
『うん…だって、あんな山小屋来るとき無かったもん』
『えっ?山小屋?どこどこ?』
『あそこ』
タカは、私の指差す方向をみた。
そこには小さな山小屋の黒いシルエットが見えた。
『助かった』
タカは、お姐の手をとり山小屋へ走った。
********************
タカは、小さな窓から入る月明かりの中、薪を見つけた。
『ありがて~♪お姐、暖炉に薪を入れといて。俺は、火種を着けてみる』
『わかった』
私は暖炉に薪をいれはじめた。
そして、燃えやすい布や紙を探して暖炉に入れた。
タカは、火種を作ろうと部屋の中を探していたところ、私は木を擦り会わせて火種を作る道具を見つけた。
『タカてぃん、これ、使える?』
『いいのあったね~♪火種は簡単に出来ないだろうけどやってみる』
私は、紙と布をタカの所に持っていった。
タカは、両手で細い棒を擦りながら火を着ける土台に紙を置いて何度も細い棒を擦った。
何度かやるうちに煙が出てきた。
摩擦熱で紙と布が煙をあげ始めた。
そして、紙に火が着き布へ燃え移った。
タカは、その火種を暖炉に持っていき暖炉の中の紙に燃え移った。
『ようやく暖まれるね、お姐』
『さっすがぁ、タカてぃん♪』
そして二人は暖炉の前に坐り込み、私は背中に背負っていた荷物袋から食べ物をだした。
二人分の食べ物は、私がが持っていた。
私は、タカに燻製の肉を渡してから、袋から木で出来た小さなコップを二つ取りだし、外の雪で綺麗にしてから雪を山盛りに入れてタカの横に坐り暖炉の前に二つのコップを置いた。
雪は暖炉の熱でみるみる溶けて水になるのを私とタカはじっと見つめていた。
『溶けたね…食べようか♪』
『よし、食べよ♪』
二人は何も言わず黙々と食べた。
コップの水を飲み干し、タカは少し暖炉に近付いた。
私は、食べ終わるとコップを二つ持ち、外の雪でもう一度綺麗にしてから雪を山盛りに入れてタカの横に座った。
『はい、お水』
『ありがとー♪お姐』
『いいえ~♪』
そう言って、私はもう一度部屋の中を見回した。
棚の上に毛布の様なものを見つけた。
タカはアイスドラゴンの鱗を自分の持っている魔昌石と見比べていた。
私は棚の上の毛布の様なものを取り出し広げてみた。
少々埃っぽかったので部屋の隅でパタパタと誇りをはらった。
毛布は二人ぶんあったので一つをタカの肩にかけた。
私もタカの横に坐り毛布を羽織り暖をとった。
『お姐…ありがと…』
『どういたしまして♪』
そう言って、私は小さくくしゃみをした。
『お姐、寒い?』
タカが心配そうに私の顔を覗きこんだ。
ドキドキしていた。
『た、大丈夫よ…』
『お姐…こっちおいで…』
タカは毛布を片手で上げて私を毛布の中に招き入れようとした。
キタキタ~♪( 〃▽〃)♥
ここは一応恥じらいを見せとくか( 〃▽〃)グフフ
イマサラナニヲw
『うん…ありがと…でも、大丈夫だよ』
『そか…寒くなったらこっちにおいでね♪何もしないからw』
え~…何もしないの?(´ε`;)ゞ
私は心の中で、そう思った。
『でもさ…俺、寝相悪いから…もし、オッパイとか触っちゃったらごめんねw』
タカは冗談混じりで笑いながら言った。
『そういう場合…巷では、それを事故と言うんだよw』
『事故かwじゃあさ、オッパイ触った手が揉んじゃったりしても、それは事故?』
『う~ん…故意じゃなければ事故かなw』
『寝ぼけて、お腹を撫で回しても事故?』
『あくまでも寝ぼけてるならねw』
『何でもOKじゃん( 〃▽〃)』
『うん…( ゚д゚)ハッ!そーじゃなくてwあくまでも寝ぼけてるなら、だからねw』
『はいはいw』
タカは笑いながら、またアイスドラゴンの鱗に目を落とした。
鱗は、魔昌石よりもずっと大きく平たい。
『その鱗、もう魔昌石になってるのかな…』
私は、そう言ってタカの顔を見た。
『どうなんだろ…質感も魔昌石とは違うしな~…色も青っぽいし…魔昌石は白いじゃん?騙されたかな…』
タカは残念そうな顔をして、少し乱暴にアイスドラゴンの鱗を床に置いた。
カシャン、という音とともに鱗が欠け落ちた。
その欠けた鱗の破片、はたちまち白くなり本物の魔昌石と変わらない色と質感になった。
私とタカは顔を見合わせた。
次第に笑みが溢れてきて、二人は大喜びとなった。
『お姐っ!情報は本物みたいだ♪この大きな鱗なら魔昌石100個くらい取れそうだね♪』
『やったー♪来て良かったね~♪』
『うん、これでお姐も俺も新しい武器や防具を手に入れられるね♪この鱗、お宝だね~♪』
『そだね~♪アイスドラゴンは、他の人達に討伐されないようにしたいな~…ここにはお化けが出るとか、噂流そうかw』
『お化けか~…そう言えばさ…暖炉の明かりでお姐の影が、ときどきお姐と違う動きをするんだよね…』
怖い話に弱いわたしは、一気に鳥肌(。>д<)
タカの横にへばり着いた。
『やめてよ…』
『きたきた♪明日の為に少し寝よう♪』
『もぅ…( 〃▽〃)』
タカは、私を暖炉の前に寝かせ、隣にタカが寝転がった。
『さぁ…寝よう…オッパイ触っちゃったらごめん…』
タカが私の耳元で囁いた。
耳元で囁かれる私の妄想に火が着いたw
『事故はしょうがないw』
『お腹を撫で回したらごめんねw』
『故意じゃなきゃ問題なし…』
『おへそに指突っ込んだら?』
私の耳元で囁くタカ。
「パローレパロレパローレ♪」妄想が飛び出しそうな私w
『おへそに指突っ込んでもいいけどさ…○○○○に指突っ込んだらダメだぞ( 〃▽〃)』
『もし、寝ぼけて○○○○に指が入っちゃったら?寝ぼけてるなら事故だよね♪』
『それは…』
こうして二人の夜は更けていくのであったw
翌朝、先に起きた私はスッキリ爽やかに目覚め、荷物をまとめて外を見たら、外は快晴。
『タカてぃん♪今朝はお天気いいよ~♪』
二人は、新雪を踏み締めながら太陽の位置を確かめながら山を降りていった。
タカの足跡は、左右にふらふらと千鳥足跡が朝日に照されていた。
おしまい(///∇///)この記事のモチーフになった歌だよ~♪( 〃▽〃)
気になったらタップしてみてね💕
タカてぃん、こんなstoryでごみんね(´ε`;)ゞ
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